アレルギー性気管支肺真菌症(ABPA)患者でもカビに悩まない専門的なサポート - 安心して自宅に帰る方法
2026/10/09
ABPA・アレルギー性気管支肺真菌症とカビ対策
ABPA(アレルギー性気管支肺真菌症)について調べている方の中には、「自宅のカビが気になる」「退院後に自宅へ戻っても大丈夫なのか」「室内のアスペルギルスをどう考えればよいのか」と不安を抱えている方もいるでしょう。ABPAの診断・治療は医療機関が担う領域ですが、住環境側では湿気、漏水、結露、壁内カビなどを調査し、カビが繁殖しにくい状態を整えることが重要です。本記事では、カビ対策を行う専門業者の視点から、ABPAと室内環境について整理します。
ABPA・アレルギー性気管支肺真菌症とは
ABPAは単純な「カビ感染症」ではない
ABPAは「Allergic Bronchopulmonary Aspergillosis」の略称で、日本語ではアレルギー性気管支肺アスペルギルス症、またはアレルギー性気管支肺真菌症という名称で検索されることがあります。
重要なのは、ABPAを単純な「カビが肺に感染した病気」と理解しないことです。ABPAでは、主にアスペルギルス属の真菌に対する過敏な免疫反応が気道で起こり、喘息症状や気道炎症などにつながります。
診断は室内のカビを見るだけではできません。医療機関において、症状、血液中のIgE、好酸球、アスペルギルスへの感作、胸部CTなど複数の情報を組み合わせて評価されます。
アスペルギルスは身近な環境にも存在する
アスペルギルスは自然環境の中に広く存在する真菌で、完全にゼロにすることを前提として生活することは現実的ではありません。住宅でも、ホコリや湿気がたまりやすい場所、水分を含んだ建材、エアコン周辺などで確認される場合があります。
だからこそ住環境対策では、「真菌をゼロにする」という考え方ではなく、目立ったカビの繁殖や水分問題を放置せず、カビが増殖し続ける環境を改善することが基本になります。
| 項目 | 確認する内容 | 担当領域 |
|---|---|---|
| ABPAの診断 | IgE・好酸球・画像所見・症状など | 医療機関 |
| 治療方針 | 薬物療法・症状管理など | 医療機関 |
| 室内カビ | 発生範囲・湿気・漏水・結露 | カビ・建物調査 |
| 建物内部 | 壁内・床下・天井裏・建材水分 | カビ・建築調査 |
| 再発防止 | 水分源・換気・断熱・空調環境 | 建物側の対策 |
ABPAと室内カビを分けて考えることが重要
医療と住環境対策の役割は異なる
ABPAについて住環境を考えるときに最も重要なのは、「医療」と「建物のカビ対策」を混同しないことです。
ABPAの症状があるからといって、自宅のカビだけが原因だと断定することはできません。一方で、喘息などの呼吸器疾患がある人はカビの影響を受けやすい可能性があり、目に見えるカビや水漏れがある建物をそのままにしてよいという意味でもありません。
室内にカビが発生しているのであれば、カビを除去すると同時に、なぜその場所に水分が供給されているのかを調査する必要があります。
カビがある住宅では発生原因を見る
実際のカビ調査では、壁表面に黒いカビがあるからといって、その場所だけを洗浄して終わるとは限りません。
たとえば北側の壁で繰り返しカビが発生している場合、表面だけではなく、断熱不足による表面結露、壁内結露、空気の滞留、家具の密着、漏水など複数の原因を想定します。
カビは「結果」であり、その背後に建物の水分問題が隠れているケースが少なくありません。
ABPA患者の住宅で確認したいカビ発生箇所
目に見えるカビだけでは判断できない
住宅のカビで見落とされやすいのは、「見える場所より見えない場所」です。
クロスの表面がきれいでも、裏側の石膏ボードや下地材にカビが広がっている場合があります。過去に漏水した住宅や、結露が繰り返されている建物では特に注意が必要です。
| 確認場所 | 起こりやすい問題 | 調査時の着眼点 |
|---|---|---|
| 壁・クロス | 表面結露・壁内結露 | 温度差、含水率、下地状態 |
| 天井 | 屋根・上階からの漏水 | 雨漏り跡、配管、断熱 |
| 床下 | 高湿度・漏水 | 土壌水分、配管、換気 |
| 収納 | 空気滞留・結露 | 外壁面、荷物量、通気 |
| エアコン | 結露水・内部汚染 | 熱交換器、ドレン、フィルター |
| 窓周辺 | 結露 | サッシ、断熱性能、室内湿度 |
壁内・天井裏・床下まで確認する
カビ臭がするのに目立ったカビが見つからない場合、壁内、天井裏、床下、家具裏などを疑う必要があります。
特に新築・リフォーム後であっても、施工中の雨濡れ、建材に残った水分、配管からの微量漏水などによって、仕上げ材の裏側でカビが進行する可能性があります。
このような状況では、見えるカビの面積だけで判断せず、建材含水率、温湿度、発生範囲、カビ臭、建物履歴などを複合的に確認します。
住環境の真菌検査で分かること・分からないこと
真菌検査は医療診断とは別のもの
住環境の真菌検査を行うことで、採取した場所や空気中などにどのような真菌が確認されたかを把握するための材料になります。
ただし、住宅で実施する真菌検査と、医療機関で実施されるABPAの診断検査はまったく別のものです。
たとえば室内からアスペルギルス属が確認されたとしても、それだけで「その住宅がABPAを発症させた」「この住宅が症状の原因である」と断定することはできません。
反対に、1回の測定で数値が低かったからといって、壁内や床下にカビがないことを証明できるわけでもありません。
数値だけでなく建物調査と組み合わせる
私たちが住環境を見る際に重要視するのは、「検査数値だけで終わらせないこと」です。
真菌の測定結果があったとしても、なぜその場所でカビが発生したのかが分からなければ、再発防止策を設計できません。
そのため、次の情報を組み合わせて判断していきます。
- 目視で確認できるカビの位置と範囲
- カビ臭が強くなる場所や時間帯
- 室温と相対湿度
- 壁・床・天井などの含水状態
- 過去の雨漏り・漏水履歴
- 換気設備と空調の使用状況
- 家具と外壁の距離
- 結露が発生する季節
ABPAを考慮したカビ対策の進め方
除去前に水分の原因を特定する
カビ対策で重要なのは、最初から薬剤施工だけを考えないことです。
カビが増殖するには水分が必要です。したがって、漏水、結露、高湿度、建材に残った水分などが継続している状態では、表面のカビを除去しても再発する可能性があります。
除去後まで含めて再発を防ぐ
MIST工法®によるカビ取りでは、対象となる建材やカビの状態を確認しながら施工方法を検討します。
ただし、カビ除去そのものと再発防止は別の工程として考える必要があります。施工後も漏水が継続していたり、壁内結露が起こり続けたりすれば、再びカビが発生する条件が整ってしまいます。
そのため当社では、カビを「落とす対象」だけではなく「建物から発生したサイン」として捉え、必要に応じて湿度、建材水分、空気の流れ、断熱状態なども確認します。
カビ対策で確認する要素のイメージ
※上記グラフは統計データではなく、カビ調査時に確認すべき項目を分かりやすく示した概念図です。
AI時代に重要になる住環境データの整理
AIだけでは建物内部の原因は判断できない
現在はAIを利用し、「この黒い汚れはカビか」「この壁のシミは結露か」と画像から推測することも可能になっています。
AIは情報整理や可能性の洗い出しには有効ですが、画像だけで壁内部の水分量や配管漏水、断熱材の状態まで確認することはできません。
特にABPAのように健康面への不安が大きいケースでは、AIの回答だけで「安全」「危険」と判断するのではなく、医療側は医師、建物側はカビ・建築の専門家というように役割を分けて判断する必要があります。
写真・測定値・発生履歴を残す
一方でAIを活用しやすくするためには、住環境の情報を継続的に記録しておくことが有効です。
カビの写真、発生場所、発生した季節、湿度、漏水履歴、補修内容などを記録しておけば、過去と現在の状態を比較しやすくなります。
今後は単なる「カビがある・ない」という情報だけでなく、こうした住環境データを整理しながら、建物のどこに問題が起きている可能性があるかを分析することが重要になります。
自宅に戻る前に確認したいポイント
ABPAと診断された方が退院後や療養後に自宅へ戻るタイミングについては、住環境だけで判断するものではありません。まず、主治医と相談することが大前提です。
そのうえで、自宅に目立ったカビや水漏れ、強いカビ臭などがある場合には、建物側について以下を確認します。
| チェック項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 目に見えるカビ | 壁・天井・収納・窓周辺などに広がっていないか |
| カビ臭 | 部屋、収納、エアコン使用時などに臭いがないか |
| 漏水 | 雨漏り・給排水管・エアコン排水などに異常がないか |
| 結露 | 窓だけでなく壁や収納内部に発生していないか |
| 湿度 | 高湿度状態が長時間続いていないか |
| 建材 | 石膏ボードや木材などが湿ったままになっていないか |
| 隠れたカビ | 壁内・床下・天井裏などに問題が疑われないか |
特に、水漏れやカビが目視・臭いで明らかな場合は、表面を拭くだけで済ませず、水分源まで確認することが重要です。
ABPAとカビ対策についてのまとめ
ABPA(アレルギー性気管支肺真菌症)は、アスペルギルスなどへの免疫反応が関係する呼吸器疾患であり、診断・治療は医療機関で行われます。一方、自宅にカビ、漏水、結露、高湿度などがある場合は、住環境側の問題として放置せず、発生原因まで確認することが重要です。カビバスターズでは、見えているカビだけではなく、建材水分や壁内環境なども含め、再発しにくい住環境づくりを考えます。
ABPAと自宅のカビでお悩みの方へ
「カビが見つかった」「カビ臭が気になる」「壁の内部まで調べたい」など、住環境についてのお悩みがあればご相談ください。建物の状態を確認し、カビが発生している原因から対策を検討します。
LINEでカビについて相談する世良 秀雄-カビのプロフェッシャル-
この記事の著者情報
24歳からカビ取り事業を始め2026年現在、会社設立から30年以上全国で「カビトラブル」にお悩みのお客様のもとへカビ取り・カビ対策に駆けつけしております。年間施工実績グループ全体で3000件以上.。全国のカビ問題を徹底解決いたします。詳しくはこちら>>
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一般社団法人微生物対策協会
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