梅雨の室内に潜むカビ臭の正体──コンセント・スイッチから漂う異臭をMIST工法®で解決!
2025/06/18
梅雨の室内に潜むカビ臭の正体──コンセント・スイッチから漂う異臭をMIST工法®で解決!
増加する「どこからともなくカビ臭がする」お問い合わせを徹底解説。電気設備まわりに潜む見えないカビの仕組みと、安全かつ根本的に取り除くMIST工法®の実力とは?
平素よりMIST工法®カビバスターズをご愛顧いただき、誠にありがとうございます。私たちは全国のご家庭・事業所・公共施設へ向けて「安全・迅速・再発防止」を掲げるカビ対策専門チームとして活動しております。とりわけ梅雨入りから夏場にかけては、湿度が70%を超える日が連続し、壁内や床下など普段目に触れない場所に潜んでいたカビが一気に増殖しやすい季節です。今年も例年に増して「どこからともなくカビ臭がする」「特にコンセントやスイッチ周辺で匂いが強い」というお声を多数いただいております。
実は、電源プレートの裏側にはわずかな空気の通り道があり、そこに溜まったハウスダストや電線被膜の可塑剤がカビの栄養源となってしまうことをご存じでしょうか。湿気が壁体内に滞留すると配線ボックスの金具や石膏ボードの紙面にまで胞子が広がり、外気との温度差で生じた結露が拍車をかけます。さらに小さなお子様や高齢のご家族がいるご家庭では、カビ臭に含まれる揮発性有機化合物(MVOC)が頭痛・のどの炎症・アレルギー症状を引き起こすリスクも無視できません。
本日のブログでは、そうしたお悩みの原因を専門的な視点で分解しつつ、MIST工法®だからこそ実現できる「電気設備を外さずに短時間で根本処理する方法」を詳しくご紹介いたします。読み終えた頃には、カビ臭の正体と最適な対策がクリアに見えてくるはずです。どうぞ最後までお付き合いください。
目次
梅雨とカビ臭の関係
― 湿度70%を超える日本の梅雨が“目に見えないカビ発電所”を生むメカニズムと、室内に漂うカビ臭(MVOC)が私たちの健康へ及ぼす影響 ―
梅雨入りとともに降り続く細かな雨は、外気湿度を連日70〜90%近くまで押し上げます。この高湿度は、私たちが暮らす住空間のあらゆる素材に水分を供給し、カビの爆発的な繁殖を招く土壌を整えてしまいます。室温が25℃前後で湿度が70%を超えると、壁紙の糊や木材、石膏ボードの紙面、さらにはホコリに含まれる皮脂汚れにまで微細な水膜が形成され、胞子は24 時間足らずで発芽・菌糸を伸ばしはじめます。ここで見逃せないのが結露の存在です。昼夜の寒暖差が大きい梅雨時は、外壁側が冷やされ、室内の暖かい空気との境界面で露点に達しやすくなります。結果として、壁体内部や配線ボックス周辺に“隠れた湿地帯”が生まれ、カビにとって理想的な環境が長期間維持されるのです。
カビは繁殖の過程で「MVOC(Microbial Volatile Organic Compounds)」と呼ばれる揮発性有機化合物を放出します。よく「かび臭い」と形容される土臭・発酵臭・金属臭の正体がこれで、濃度が高まると頭痛、喉の痛み、鼻炎、さらにはシックハウス症候群に似た症状を引き起こすことが各種研究で報告されています。梅雨の室内で感じるむわっとした嫌な臭いは、単なる湿気ではなく“カビの呼吸”とも言えるMVOCが空気中に充満しているシグナルなのです。
さらに厄介なのは、臭いの発生源が必ずしも目に見える位置にないという点です。コンセントやスイッチプレートの裏側、エアコン配管の貫通部、サッシの下地材など、壁の内側と室内をつなぐ“薄い空気の通り道”が梅雨時のMVOC排出口になります。わずかな隙間からガスが放出されるため、室内全体が「どこからともなくカビ臭い」という状態に陥り、原因特定を困難にします。特にコンセント周辺は、電気を流すことで微少ながら発熱し、その温度差が追加の結露を招く“ホットスポット”です。一度カビが根を張ると、壁面表層を拭くだけでは除去できず、配線ボックス内の可塑剤や埃が栄養源として残り続けるため再発率も高くなります。
では、梅雨のカビ臭を根本的に抑えるにはどうすればよいのでしょうか。ポイントは大きく三つあります。第一に湿度管理。除湿機やエアコンのドライモードを積極的に活用し、室内湿度を60%以下に保つだけで、胞子の発芽速度は半減します。第二に結露対策。家具を壁から数センチ離して空気を循環させたり、断熱や気密を見直して外壁側の冷えを緩和することが有効です。そして第三に、何より重要なのが目に見えない壁内カビへの専門的介入です。MIST工法®は微細ミストを高圧で壁体内部に送り込み、菌糸の深部まで浸透・分解する独自技術を持っています。電気設備を外さずに施工可能なため、コンセントやスイッチ周辺の“カビ臭ホットスポット”を短時間で処理し、同時に再発抑制コーティングまで行える点が梅雨時の強い味方となります。
梅雨とカビ臭の関係は単なる不快感の問題ではなく、住まいの耐久性や家族の健康を脅かす潜在リスクです。湿度と温度、そして結露が複雑に絡み合う日本の気候下では、「臭いを感じた瞬間」がすでに壁内でカビが活動を始めているサインと捉え、早期の専門診断と対策を強くおすすめします。
梅雨時にカビ臭が強まるメカニズム
―― 湿度・温度・結露がつくる“見えない温室”でカビが爆発的に繁殖する理由 ――
1. 湿度・温度・結露の三要素
梅雨の住空間では、外気から持ち込まれた水分が閉じ込められ、相対湿度が連日70%を上回ります。空気中の水蒸気量がこの水準に達すると、壁紙の糊や石膏ボードの紙面、木材表層にまで薄い水膜が形成され、カビ胞子の発芽に必要な「遊離水」が常に供給される状態となります。さらに室温が25〜28℃に保たれると、カビにとって最も代謝効率が高い温度帯に入り、菌糸はわずか数時間で壁材内部へ深く伸長していきます。ここに追い打ちをかけるのが結露です。昼夜の気温差やエアコン冷房によって外壁側が冷えると、壁体内部の表面温度が露点を下回り、水分が液化して可視化されない“隠れ水たまり”が生まれます。湿度が高いだけでは繁殖速度は限定的ですが、結露が加わると常時湿潤環境が維持され、胞子は増殖を休む暇がありません。さらに電気配線が通る金属管やビスは熱伝導率が高く、温度差を生みやすい「結露ストロー」の役割を果たすため、配線ボックス周辺が局所的に最適なカビ培地になります。塗膜やビニルクロスが張られた現代住宅では壁面からの自然乾燥が起こりづらく、いったん生じた結露水が長時間残留するため、梅雨シーズンを通じてカビの増殖条件が連続的に満たされるのです。
2. MVOC(カビ臭ガス)の発生プロセス
カビが栄養源を分解・吸収する際、一次代謝物としてアルコール類やケトン類、アルデヒド類などの揮発性有機化合物を放出します。これらを総称してMVOCと呼び、土臭や発酵臭、金属臭に似た独特のにおいの正体となります。胞子が壁材表面で発芽してから菌糸が成長し、酵素反応によってセルロースや可塑剤を分解する過程で、エタノール、2-メチル-1-プロパノール、ゲオスミンなど数十種のガスが常時生成されます。生成されたMVOCは分子量が小さく、壁紙や石膏ボードを容易に透過して室内空気へ拡散するため、見た目にカビが現れなくても鼻が先に異変を感知します。特に相対湿度が80%を超えると、カビは水分吸収と呼吸を活発化させ、発生ガス量が乾燥時の3〜5倍に跳ね上がることが実験で確認されています。梅雨時にカビ臭が急激に強まるのは、この代謝ピークが日常的に維持されるためです。また、MVOCの一部は低濃度でも神経系を刺激し、頭痛や咽頭痛、倦怠感といった症状を誘発することが報告されています。壁内に滞留したガスはコンセントやスイッチなどわずかな開口部から“匂いの通り道”を見つけて漏出するため、部屋に入った瞬間に「どこからともなくカビ臭い」と感じさせるのです。カビが目に見えない段階でもMVOCは健康リスクを先行して高めるため、梅雨の異臭を放置することは住環境だけでなく人体にも負担を与える深刻な問題と言えます。
コンセント・スイッチから臭う主な原因
―― 壁の裏で起きている“カビ臭ホットスポット”の三大要因を徹底解剖 ――
1. 壁内通気と配線ボックスの構造
一般住宅の石膏ボード壁には、気密シートや断熱材が挟まれ、その中を電気配線が縦横に走っています。配線を分岐させたり固定したりするための配線ボックスには、ケーブル導入口やビス穴などサイズの異なる小さな開口部が複数設けられており、これらが壁体内と室内をつなぐ“空気の抜け道”として機能します。梅雨時に壁内部の湿度が高まると、ボックス内の空気も同じく重く湿った状態になり、温度差によりわずかな対流が発生。室内側のプレートすき間から風船のように空気が押し出され、胞子やMVOCを含んだ壁内空気を効率よく放散します。さらに最近の省エネ住宅では気密性を高めるため換気回数が少なく、室内が負圧になりやすい傾向があります。するとプレート周囲から“吸い込む流れ”も同時に生まれ、壁内空気と室内空気が交互に入れ替わるいわゆるポンピング現象が進行。臭いが常に吐き出され続けるため、居室に入るたび「どこからともなくカビ臭い」と感じる原因になります。
2. 埃・可塑剤などカビの栄養源
カビが増殖するには水分だけでなく炭素源と窒素源が不可欠です。配線ボックス周辺には、施工時に残った石膏ボード粉や壁紙糊、さらには長年蓄積したハウスダストが静電気で吸着しており、これらが豊富なセルロースやタンパク質を含む“天然のエサ場”となります。加えて、電線被覆に使われるPVCやEPゴムには可塑剤が配合されており、この可塑剤は徐々に揮発・粘着化して表面に染み出す性質を持ちます。カビはこれを脂質代謝経路で分解し、有機酸やアルコールに変換してエネルギーを獲得します。可塑剤は粘度が高く埃を絡め取りやすいため吸湿性も上がり、梅雨時には小さな湿潤クラスターを形成。胞子が付着すると養分・水分・足場が一体化した「ミクロの温室」が完成し、菌糸が絶え間なく伸長を続けます。栄養源が尽きないばかりか、カビが老廃物として排出する酸が電線被覆を化学的に劣化させ、結果として被覆表面がさらに粗くなり埃が付きやすくなるという悪循環を生み出します。
3. 電気設備特有の温度差結露
壁内の結露を加速させる要因として見逃せないのが「電流による微小発熱」と「外壁冷却」の組み合わせです。コンセントやスイッチの裏側では、使用電流が流れるたび樹脂ボディと金属ターミナルが周辺より数度高くなります。一方、外気が雨で冷やされる夜間やエアコン運転時は、壁外側が低温状態となり、ボード内部に急激な温度勾配が生じます。この温度差により露点を下回る面がボックス周囲に点在し、そこに水蒸気が凝縮して微細な水滴を作ります。金属端子類は熱伝導率が高く、結露発生面が広がると同時に表面エネルギーが高いため水滴を保持しやすく、常時湿膜が残存。水膜が乾き切る前に次の湿気が供給される梅雨シーズンでは、ボックス内部が“ほぼ水耕栽培”と変わらない高湿度環境に固定化されます。さらに温度差による対流がMVOC排出量を増幅し、配線ボックスがカビ臭の源となるだけでなく、金属部品の腐食やショートリスクをも招くため、早急な専門処置が欠かせません。
見えない壁内カビを見抜くチェックポイント
―― “見えない敵”をあぶり出す! 壁の裏に潜むカビを早期発見へ導くチェックリスト ――
1. 目視でわかるサイン
一見きれいに見える壁でも、カビが内部で進行すると表面に小さな異変が現れます。まず注目したいのは壁紙の色ムラ。雨の日やエアコン冷房後に、縦方向やジョイント部分だけがわずかにグレーがかって見える場合、石膏ボード内側の紙面で菌糸が成長し、光の反射が変わった可能性があります。続いて浮き・波打ち。壁紙がふわっと浮き、軽く押すと柔らかな感触があるのは、裏側の糊が過剰な水分を含みセルロースを分解し始めているサインです。コンセントプレートや巾木の周囲に現れる黒い点状のシミも要注意。これはボックス内部で気流が動き、カビ胞子が吹き出し口に付着・乾燥して炭化したものです。また、光沢クロスの場合、斜めから強いライトを当てると細かな凹凸模様が浮かび上がることがあります。菌糸が石膏ボード表面を押し上げ、ミクロの段差を形成している可能性が高いため、スマートフォンのライトを壁に沿わせて確認してみましょう。さらに巾木やケーシングの割れ・隙間が拡大している場合は、内部の含水率が上昇し木材が膨張収縮を繰り返している証拠です。クローゼット背面・大型家具の裏など普段目にしない箇所ほど湿気がこもります。年に一度は家具を少し動かし、壁面を手で触れて冷たさとしっとり感を確認することが、見えない壁内カビを早期に見抜く最もシンプルな方法です。
2. におい・体調変化で気づくサイン
目視で判断しづらい場合でも、人間の嗅覚と体調は壁内カビの発生を敏感に察知します。特有の土臭・発酵臭・金属臭を感じたら、それはMVOCが壁の隙間から放散されている証拠です。朝、寝室の扉を開けた瞬間にツンとした匂いが立ち上る、雨の翌日にリビングへ入ると鼻に刺激を感じる――こうした時間帯や気象条件で強弱が変わる臭気は、湿度変動に応じてMVOC濃度が上下している典型的なパターンです。また、同居家族よりも帰宅直後の来客が「カビ臭いね」と指摘するケースは、居住者の嗅覚が慣れで鈍感化しているサインと言えます。同時に現れる頭痛・鼻づまり・喉のイガイガは、低濃度のMVOCでも自律神経を刺激して起こる軽度のシックハウス症状です。小児や高齢者、喘息持ちの方は特に敏感で、湿度の高い日に咳やくしゃみが増える場合、壁内カビ由来のアレルゲンが空中に舞っていると考えられます。ほかにも、エアコン使用時に目や皮膚がかゆくなる、室内で過ごすと眠気とだるさが長引くといった漠然とした不調の慢性化は、目に見えないカビ毒素が身体に負荷を与えているサインです。匂いが感じられなくても、梅雨入り後に家族全員の風邪様症状が長引く場合は壁内カビを疑い、専門調査を検討するのが安心への近道となります。
従来工法とMIST工法®の比較
—— 壁を開く前の科学的診断と“洗い流し”で根本除去──MIST工法®と従来手法の決定的な違い ——
1 施工手順の違い
従来のカビ対策では、まず塩素系やアルコール系薬剤を噴霧し、汚染が深い場合は壁紙や石膏ボードを広範囲に撤去してからブラシやサンダーで研磨・漂白するのが一般的です。解体・復旧を含めて半日〜数日を要し、作業中は粉じんと漂白ガスが大量に発生するため、生活空間を長時間封鎖せざるを得ません。一方MIST工法®は、①現地で含水率・付着菌検査を実施→②汚染範囲を数値で特定→③必要最小限だけ下地を開口(開口ゼロで済むケースもあり)→④専用除カビ剤をエアブロアガンと刷毛で“湿潤→分解→拭き取り”のサイクルを繰り返す→⑤仕上げに空間除菌・防カビ剤を噴霧という流れです。高圧注入は行わず、“洗い流す”ことを前提とした低圧エア噴霧と手作業を組み合わせるため、素材を必要以上に削らずにカビを深部から分解除去できますが、壁材が腐朽していれば腐った部分はしっかり撤去・交換します。したがって「非破壊」ではなく、破壊と温存を科学的データで線引きするハイブリッド方式がMIST工法®の真骨頂です。
2 安全性・再発防止・コストの違い
従来工法の薬剤は次亜塩素酸ナトリウムなど強アルカリ性が中心で、施工後に塩素ガス臭が残ることがあります。しかも研磨面に微細な凹凸を作り、残存菌が再び根を張りやすいため、半年〜1年で異臭が戻る例も珍しくありません。対してMIST工法®が使う専用剤は、素材に応じてpHと有効成分濃度を現場で可変調整する独自処方。水系ベースながらタンパク質分解酵素と有機酸による高いカビ分解力を持ち、施工後は銀系防カビコートを残留させることで平均1年以上菌数を基準値以下に維持できます。薬剤は食品衛生試験と工業排水試験で安全性を確認済みで、施工直後の居室再入室も可能です。また、解体範囲を必要最小限に抑えられるため廃材量が少なく、**トータルコストは従来工法比で約70〜90%**に収まる事例が多いのが特徴です。再発防止のために含水率が高い部材は張り替え、仕上げ後に落下菌検査で数値を提示する「見える化」も施主の安心につながっています。
MIST工法®による施工事例
―― 多様な現場で実証された“洗い流し+塩素コート”の実力──住まいから大型施設まで、MIST工法®だからできた短工期・長寿命のカビ対策 ――
1 戸建てリビング
築17年・木造2階建ての1階LDKで、梅雨入り後にソファ背面のスイッチプレートから強いカビ臭が発生。ATPふき取り検査では壁紙表面3,200RLU、プレート裏面7,800RLUと高数値を記録しました。サーモグラフィで湿潤範囲を可視化したうえで、スイッチボックス上下40cm・横30cmのみ石膏ボードを開口。腐朽していない石膏ボードは残し、含水率22%で黒カビが根を張った断熱材だけを撤去して“必要最小限の破壊”に留めます。除カビ工程ではMIST工法®専用の塩素系除カビ剤(有効塩素濃度1,000ppm)を低圧エアガンで均一噴霧し、20分間の接触後を3セット繰り返しました。塩素処理後は中和リンスを行い、乾燥ブロワで強制乾燥。仕上げに高分子膜型の塩素固定化コーティング剤を霧状に塗布して、残留塩素を壁材表面に定着させることで長期的な静菌環境を構築しました。養生範囲はソファ周辺1.5㎡のみで家具の大搬出は不要。養生撤去まで含めた総作業時間は2時間45分、ご家族は当日夕方には通常利用を再開できました。施工後のATP値はボード面35RLU、プレート裏面42RLUに低減し、落下菌プレートでもコロニーは検出されず。コストは全面張替え見積りの約68%に収まり、廃材量を抑えられた点が施主の高評価につながりました。
2 オフィス天井裏
都内・築9年の鉄骨ALC造オフィスビル。4階執務室で照明交換時に天井点検口からカビ臭が漏出し、空気中MVOCが0.9 ppm(許容上限の約2倍)を示しました。天井裏の吸音板には帯状の黒カビが確認され、夜間2日間での対応が必要と判断。初日20〜24時に含水率計で汚染エリアをマーキング後、吸音板を点検口側から外し、屋外で**塩素系除カビ剤(有効塩素濃度1,200ppm)**を散布→ブラッシング→真水リンス。天井裏残存面には同剤を低圧エアガンで噴霧後、ウェットバキュームで回収。“洗い流し”を2サイクル行った時点で蛍光試薬テストが陰性となったため、翌日の仕上げ工程へ移行しました。2日目は高分子塩素コーティング剤を鋼製下地・ダクト外面に霧化塗布し、送風乾燥を1時間実施。最後に空調ダクトへ残留塩素ガス化を抑えた空間除菌剤を3時間循環させ、残存胞子をゼロ近傍まで低減しました。延べ作業11時間で天井材の交換は全体の18%にとどまり、産廃費は従来全面交換案の約50%減。翌朝のMVOCは0.05 ppmに急減し、社員の7割が「午後の眠気が減った」と回答。半年後の定期点検でも再汚染はなく、ビル管理会社はテナント入替時の標準メンテナンスとしてMIST工法®を採用する方針を決定しました。
ご家庭でできる予防策
―― “今日からできる”カビ臭ゼロ生活のためのセルフケアガイド ――
1. 日常の換気・除湿方法
外気がしっとりしている梅雨時でも、空気を滞留させないだけで室内湿度は確実に下がります。まず基本は朝夕の短時間集中換気。雨が入り込みにくい時間帯を選び、対角線上に窓を二カ所以上開けて5〜10分で空気を総入れ替えします。空気が動くと湿度ムラが平均化し、そのあとの除湿機やエアコンの効率が2〜3割アップすることが実測で確認されています。次に除湿家電の使い分け。衣類乾燥機能付き除湿器は“洗濯物+部屋干しスペース”にフォーカスし、LDKや寝室はエアコンのドライ運転を組み合わせると過剰乾燥を防げます。ドライ設定は室温より2℃高めにするのがコツで、冷えすぎによる壁内結露を抑制します。また、サーキュレーター活用で上下の温度差をなくすと、床近くに溜まりやすい湿気が吸い上げられ、結露発生点が減少。さらに家具を壁から5cm離すだけで背面の空気層が動き、カビの温床となる“死角スペース”を無くせます。最後に湿度モニタリング。リビング・寝室・クローゼットの三カ所にデジタル湿度計を設置し、60%を超えたら除湿機をONにする“数値管理”を徹底しましょう。可視化することで家族全員の意識が高まり、自然と換気の頻度が増えるという副次効果も期待できます。
2. 定期メンテナンスのポイント
カビの再発を防ぐには“汚れを溜めない・劣化を見逃さない”二段構えの定期チェックが不可欠です。月1回はコンセント・スイッチプレートのビスを緩めずに外面を乾拭きし、静電気で付着した埃をリセットしてください。埃を放置すると塩分や皮脂が湿気と結合し、カビ胞子の培地となるからです。次に3カ月に一度、エアコンフィルターとドレンパン清掃。冷房時の結露水が汚れと混ざると内部でカビが繁殖し、配管を通じて壁内へ胞子が移動するリスクがあります。また、半年に一度はクローゼットや収納家具を完全に空にしてアルコール系クリーナーで拭き上げ、同時に衣類の詰め込み率を7割以下に調整すると通気が確保されます。年1回の大掃除時には窓枠パッキン・サッシレールの黒ずみ点検を実施し、劣化ゴムは早めに交換。ここが結露水の“ダム”になると壁体内へ浸水が広がります。さらに自宅の外壁とシーリングのクラック目視も忘れずに。ひび割れは雨水浸入→断熱材湿潤→壁内カビのルートを開くため、幅0.3mm以上は補修を検討しましょう。最後に1〜2年おきのプロ診断で含水率と落下菌を数値で確認しておけば、自主管理では見逃しやすい“隠れ進行”も早期に摘み取れます。こうしたルーティンを習慣化することが、MIST工法®でリセットした環境を長持ちさせる鍵となります。
まとめ ── 早めの対策で快適な住環境を守る
―― 「におう」「黒ずむ」を見逃さない――手遅れになる前に動くことが、家族の健康と住まいの資産価値を守る最短ルート ――
カビは“湿気”というシンプルな条件さえ整えば、壁の裏でも床下でも静かに根を伸ばし続けます。今回の連載でご紹介してきたように、梅雨期の高湿度はカビのライフサイクルを一気に加速させ、わずか24〜48時間で目に見えないレベルから一気に室内空気を汚染するレベルへと到達させます。しかもその第一シグナルは、真っ黒な斑点ではなく「なんとなくムワッとする」「頭が重い気がする」といった曖昧な違和感にすぎません。だからこそ “早めの気付きと行動” が、手間もコストも健康被害も最小化する唯一の道です。
私たちMIST工法®カビバスターズ本部が現場で感じるのは、「もっと早くご連絡いただければ開口工事は不要だった」「臭気だけの段階なら家具移動もいらなかった」というケースの多さです。カビが表面化してからでは、どうしても撤去範囲と廃材量が増え、居住者の生活動線にも大きく影響します。一方で、気になる箇所をスマホで撮影してオンライン診断に投げるだけなら、時間は5分とかかりません。診断結果が軽度なら除湿機の設置や定期的な乾拭きだけで済み、重度でもピンポイント開口と塩素系“洗い流し”処理で完了できることも少なくありません。
また、“早めの対策”は家計防衛にも直結します。カビ臭を放置した結果として起こりやすいのが、石膏ボードの腐朽や断熱材の含水率上昇による断熱性能の低下、さらには配線被覆の劣化による電気トラブルです。これらが重なるとリフォーム費用は数十万円単位に跳ね上がり、健康被害で医療費や通院時間がかさむ二次コストも発生します。対照的に、MIST工法®で初期段階に根本処置すれば、施工自体は数時間・コストは従来リフォームの6〜7割に抑えられるうえ、塩素固定化コートのおかげで1年を超える静菌効果が期待できます。長期的に見れば、**「早く動くほど支出とストレスが減る」**というシンプルな損得勘定が成立するのです。
さらに忘れてはならないのが、カビが発するMVOCや胞子は免疫力の弱い子どもや高齢者により深刻な影響を及ぼす点です。喘息やアレルギー症状、慢性疲労の一因としてカビ由来の空気汚染を指摘する研究は年々増えています。「少しくらい臭っても平気」と大人が感じていても、小さな体には大きな負担となり得ます。住環境を整えることは、大げさに言えば “家族の未来への投資” でもある──私たちはその事実を、毎年梅雨明け後に寄せられる感謝の声と再発防止データで実感しています。
最後に改めてお伝えしたいのは、専門家への相談ハードルをできる限り下げるのがMIST工法®本部の使命だということです。写真3枚で判定できる無料オンライン診断、数値データに基づく現地調査、追加費用ゼロを目指した明朗見積り、そして塩素系薬剤を用いた“洗い流し+コーティング”という科学的アプローチ──この四位一体で「早く・確実に・リーズナブルに」カビ問題を終わらせる体制を整えています。
もし今この文章を読みながら、ほんの少しでも「ウチもカビかも」と感じたなら、それは壁内で何かが始まっているサインかもしれません。動くかどうかを決めるのは今日この瞬間。 早めの対策で、次の季節を爽やかな空気とともに迎えましょう。
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カビ取り・カビ対策専門業者MIST工法カビバスターズ本部
0120-052-127(平日9時から17時)
カビの救急箱
【検査機関】
一般社団法人微生物対策協会
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