【実際のカビ菌検査報告書】44箇所のカビ取りビフォアフター
2026/08/21
今回のカビ菌検査の概要
| 項目 | 今回の検査内容 |
|---|---|
| 依頼元 | 住宅関連事業者 |
| 検査対象 | カビ取り施工後の住宅 |
| 検体採取 | カビバスターズ名古屋 |
| 検査・報告 | 一般社団法人 微生物対策協会 |
| 検査目的 | カビ取り施工後のカビ・酵母の状態確認 |
| 検査方法 | 真菌落下菌測定 |
| 検査箇所 | 建物内44箇所 |
| 使用培地 | 3M Petrifilm |
| 採取方法 | 各測定地点で培地を20分間開放し、落下菌を捕集 |
| 評価方法 | 日本建築学会環境基準を参考にグレード0から4までの5段階で評価 |
目次
カビ菌検査を行った背景
施工後の状態を客観的に確認するため
今回のカビ菌検査は、住宅関連事業者からの依頼を受け、カビ取り施工後の状態を確認する目的で実施しました。カビは表面をきれいにしただけでは状態を判断しにくいため、施工後に複数地点で検体を採取。目視だけに頼らず、数値として確認できる状態をつくることで、施工品質を客観的に確認しています。
今回実施したカビ菌検査
空気中から落下するカビを培地で捕集
実施したのは「落下菌検査」
室内には目に見えない微生物やカビの胞子などが浮遊しており、その一部は時間の経過とともに床や家具などへ自然に落下します。落下菌検査では、カビや酵母を培養できる培地を室内で一定時間開放します。そこへ自然に落下した菌を捕集し、その後培養することで、測定地点におけるカビ・酵母の状態を調べます。単に機器をかざしてカビの存在を推測するのではなく、実際に捕集した微生物を培養して確認する検査です。
3M Petrifilmを使用して測定
今回の検査では、カビ・酵母を測定するための「3M Petrifilm」を使用しています。Petrifilmは、微生物を培養してコロニー数を計測するために開発されたシート状の培地です。今回の検査では各測定地点で培地を20分間開放して落下菌を捕集し、その後インキュベーターで一定時間培養しています。培養によって生育した菌は培地上に目視できる状態で現れるため、その数を確認することで検査結果を数値として記録できます。
「コロニー」の数を確認して数値化する
培地で菌を培養すると、増殖した微生物が点や広がりとなって確認できるようになります。この目に見える菌の集まりを「コロニー」と呼びます。今回の落下菌検査では、培養後に形成されたカビ・酵母のコロニー数をカウントし、各測定地点の結果として記録しました。例えば「カウント0」であれば、今回の採取・培養条件ではカウント対象となるコロニーが確認されなかったという意味です。ただし、カウント0だからといって「建物内にカビ菌が一切存在しない」という意味ではありません。検査した地点、時間、採取条件における結果として捉える必要があります。
建物内44箇所を細かくカビ菌検査
1階・2階に測定ポイントを設定
今回の検査では、限られた1箇所だけを調べるのではなく、建物内に合計44箇所の測定ポイントを設定しました。カビの状態は建物内で均一とは限りません。同じ住宅でも、部屋の使われ方、換気状態、湿気のこもりやすさ、建材の状態などによって環境が異なるためです。そこで1階・2階の各所にNo.1からNo.44まで測定地点を設定し、それぞれ同じ方法で落下菌を採取しました。
図面にも検査位置を記録
報告書には検査結果の数字だけではなく、建物の平面図に測定ポイントを記載しています。「No.1の結果がいくつだった」という情報だけでは、そのNo.1が建物のどこなのかわかりません。図面と検査番号を対応させることで、どこで採取した検体から、どのような結果が出たのかを後から確認できます。こうした記録は、施工会社だけでなく、住宅会社や建物所有者など第三者に検査内容を説明する際にも重要です。
検査結果は5段階のグレードで評価
日本建築学会環境基準を参考に評価
今回の報告書では、測定した落下菌数について、日本建築学会環境基準を参考に、グレード0から4までの5段階で評価しています。単純に「カビが出た・出なかった」だけで判断するのではなく、検出された菌数に応じて汚染状態を段階的に確認するための評価です。今回の報告書に記載された区分では、グレード0が「清潔環境」、グレード1が「準清潔環境」、グレード2が「軽度の汚染」、グレード3が「中程度の汚染」、グレード4が「汚染・要調査・対策」とされています。
数字だけでなく評価まで確認できる
カビ菌検査に詳しくない方が「コロニー数1」や「落下菌数0.15」という数字だけを見ても、それがどの程度の状態なのか判断することは難しいでしょう。そこでグレード評価を組み合わせることで、測定結果がどの段階に該当するのかを確認しやすくなります。ただし、グレードだけで建物全体の安全性などを断定するものではありません。検査地点や採取条件、建物の状態なども含め、総合的に結果を確認することが大切です。
施工後44箇所のカビ菌検査結果
44箇所中42箇所でコロニー数0
施工後に44箇所を検査した結果、42箇所では培養後のカビ・酵母のコロニー数が0となりました。残る2箇所については、No.1で1個、No.12で2個のコロニーが確認されています。つまり、今回測定した44箇所のうち約95%では、今回の採取・培養条件においてカウント対象となるコロニーが確認されなかったという結果です。見た目だけで「きれいになった」と判断するのではなく、施工後の状態を実際の培養結果として確認できました。
42箇所がグレード1、2箇所がグレード2
今回の報告書による評価では、44箇所中42箇所がグレード1、No.1とNo.12の2箇所がグレード2でした。グレード1は報告書上で「準清潔環境」、グレード2は「軽度の汚染」に分類されています。一方、グレード3の「中程度の汚染」やグレード4の「汚染・要調査・対策」に該当する測定地点は、今回の施工後検査では確認されませんでした。一部で菌が検出された事実も含め、すべての測定結果を記録することが、カビ菌検査の信頼性を高めるうえで重要です。
カビ菌検査でわかったこと
施工後の状態を感覚ではなく数値で確認
今回の検査で大きかったのは、「施工したから大丈夫」という施工業者側の感覚ではなく、施工後の状態を数値として確認できたことです。カビ取り施工前後の写真は、黒ずみや汚れがどの程度改善したかを伝えるうえで有効です。一方、写真だけでは目に見えない微生物の状態までは確認できません。そこでカビ菌検査を組み合わせることで、「見た目」と「検査結果」という異なる視点から施工後の状態を確認できます。
カビ菌検査は報告書として残すことが重要
検査方法から結果までまとめて記録
今回のカビ菌検査では、測定した数字だけでなく、検査概要、採取日、使用した培地、採取方法、培養条件、各培地の写真、コロニー数、グレード評価、検査位置を示した平面図などを報告書にまとめています。こうした情報を残すことで、「いつ」「どこで」「どのような方法で」「どのような結果が出たのか」を後から確認できます。単なる口頭説明ではなく、施工後の状態を記録として残せることが報告書を作成する大きな意味です。
住宅会社や施主への説明にも活用できる
カビに関するトラブルでは、「カビ取りをしたので問題ありません」と説明するだけでは、施主や建物所有者が不安を感じる場合があります。そのような場面でも、検査地点や培養結果、数値、評価などをまとめた報告書があれば、どのような確認を行ったのか説明しやすくなります。特に新築住宅の引渡し前、リフォーム後、売買物件、賃貸物件など、複数の関係者が関わる建物では、客観的な記録を残しておくことが重要です。
カビ取り後も再発原因の確認が必要
カビ取り・検査・再発防止まで考える
カビ対策で重要なのは、「カビを取って終わり」にしないことです。まず現場を確認し、必要に応じてカビ菌検査や建材の水分状態などを調査します。そのうえで適切なカビ取り施工を行い、施工後に再度検査することで状態を確認します。さらに、湿気や漏水などの原因があれば改善につなげる。この一連の流れを行うことで、カビの除去だけではなく再発防止まで考えた対策につながります。
カビ検査と報告書で施工後の状態を確認
まとめ
今回の事例では、カビ取り施工後に建物内44箇所で落下菌検査を行い、42箇所でコロニー数0、2箇所で少数のコロニーを確認しました。さらに日本建築学会環境基準を参考にグレード評価を行い、検査地点や培養結果とあわせて報告書に記録しています。カビ取りは、見た目をきれいにするだけで終わらせるのではなく、必要に応じてカビ菌検査を行うことで施工後の状態をより客観的に確認できます。住宅のカビ、引渡し前後の確認、施工後の検査や報告書作成をご希望の場合は、カビの専門業者へご相談ください。
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カビ取り・カビ対策専門業者MIST工法カビバスターズ本部
0120-052-127(平日9時から17時)
カビの救急箱
【検査機関】
一般社団法人微生物対策協会
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