カビ調査とは?真菌検査・含水率・壁内調査で原因を調べる方法

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カビ調査とは?専門業者が調べるポイントと真菌検査・含水率・壁内調査を専門家が解説

カビ調査とは?専門業者が調べるポイントと真菌検査・含水率・壁内調査を専門家が解説

2026/08/20

こんにちは。MIST工法®カビバスターズ本部です。

「壁にカビが出てきたので、とりあえず除去すれば大丈夫だろう」

カビを発見したとき、多くの方が最初に考えるのは「どうやって取るか」ではないでしょうか。

しかし、住宅や施設のカビ問題を考えるうえで、カビを取ることと同じくらい重要なのが、**「なぜ、そこにカビが発生したのかを調べること」**です。

例えば、同じ壁の黒ずみに見えても、その背景には室内の高湿度、表面結露、漏水、雨水の侵入、壁内部に残った水分、換気不足、家具配置による空気の停滞など、さまざまな要因が考えられます。

表面だけを見て原因を決めつけることはできません。

これは、床に水たまりを見つけたときに、水だけを拭いて終わるのか、それとも「どこから水が来たのだろう」と蛇口や配管、天井などを確認するのかという違いに似ています。

カビも同じです。

目に見える部分は、問題全体の一部である可能性があります。

そのため専門的なカビ調査では、目視だけではなく、必要に応じて建材の含水率、壁の内部、カビが発生している範囲、室内環境、真菌(カビ菌)の状況など、複数の情報を組み合わせて原因を考えていきます。

この記事では、カビ問題の現場に向き合ってきたMIST工法®カビバスターズ本部の視点から、「カビ調査とは何をするのか」「真菌検査では何が分かるのか」「どのような場合に専門調査を検討した方がよいのか」を、一般の方にも分かりやすく解説します。

カビを見つけてすぐに「取る」ことだけを考えるのではなく、まず**「調べる」という選択肢があること**を知っていただければと思います。

目次

    カビ調査とは?カビ取りとの違い

    見えているカビを取るだけでは分からない。「どこに・なぜ発生したのか」を調べることが再発対策の第一歩

    カビを見つけたとき、多くの方が最初に考えるのは「このカビをどうやって取ればいいのだろう?」ということではないでしょうか。

    もちろん、発生したカビに対して適切な処置を行うことは大切です。しかし、住宅や施設のカビ問題を考える場合、もう一つ重要なのが**「なぜ、この場所にカビが発生したのか」**を調べることです。

    これが、カビ調査の大きな役割です。

    カビ取りとカビ調査は目的が違う

    「カビ取り」と「カビ調査」は似ているようで、目的が異なります。

    【主な目的】
    カビ取り:発生しているカビへの対処
    カビ調査:発生状況や原因を考えるための情報収集

    【主に見るもの】
    カビ取り:カビが発生している部分
    カビ調査:カビ・建材・水分・周辺環境・必要に応じて壁内など

    【判断方法】
    カビ取り:表面の状態などを確認
    カビ調査:目視、含水率測定、壁内確認、真菌検査などを組み合わせて確認

    【分かること】
    カビ取り:表面上のカビの発生状況
    カビ調査:発生範囲や原因を考えるための手掛かり

    【次につながるもの】
    カビ取り:カビの除去や防カビ対策
    カビ調査:原因改善や適切な対策方法の検討

     

    このように、**カビ取りは「発生しているカビに対処すること」、カビ調査は「なぜカビが発生したのかを考えるために情報を集めること」**という違いがあります。

    表面だけを見ると「部屋の湿度が高かったから」と考えてしまうかもしれません。

    しかし実際には、外壁側で結露が起きていたり、雨水や漏水などの影響で建材に水分が残っていたり、壁の内部に湿気が滞留していたりする可能性も考える必要があります。

    つまり、カビが見えている場所と、水分の問題が起きている場所が必ずしも同じとは限らないのです。

    カビ調査は「犯人探し」ではなく「手掛かり集め」

    カビ調査を分かりやすく例えるなら、病院でいきなり治療を始めるのではなく、まず問診や検査をして状態を確認することに少し似ています。

    ただし、カビ調査は医学的な診断ではありません。

    建物について、

    どこにカビがあるのか
    ↓
    どの程度広がっている可能性があるのか
    ↓
    その周辺に水分はないか
    ↓
    結露・漏水・雨水・換気などの影響は考えられないか
    ↓
    見えない場所も確認する必要があるか

    という順番で情報を集め、原因を考えていく作業です。

    一つの測定結果だけで「原因はこれです」と決めつけるのではなく、複数の情報を組み合わせて考えることが重要になります。

    目で見るだけでは分からないカビ問題がある

    カビ調査で特に注意したいのが、見えている範囲だけで問題全体を判断しないことです。

    住宅には、普段見ることができない場所がたくさんあります。

    壁の内部、床下、天井裏、断熱材周辺、収納の奥などです。

    例えば「部屋にカビ臭がするのに、どこを探してもカビが見つからない」というケースでは、表面だけを確認しても原因にたどり着けないことがあります。

    そのためMIST工法®カビバスターズ本部では、現場の状況に応じて、建材の含水率測定やファイバースコープによる壁内部の確認、真菌(カビ菌)検査などを組み合わせて調査することが重要だと考えています。

    「建材の含水率」とは、簡単に言えば壁や木材などがどのくらい水分を含んでいるかを見る数値です。

    見た目では乾いているように見えても、周辺との比較や建物の状況を確認することで、水分に関する手掛かりが得られる場合があります。

    また、ファイバースコープを利用すれば、建物の条件によっては小さな確認箇所から壁内部の状態を確認できる場合があります。

    さらに必要に応じて真菌検査を行い、目視だけでは分からない情報を補っていきます。

    ただし、ここでも重要なのは、含水率が高かったから原因が確定する、真菌が検出されたから発生原因が確定する、という単純な話ではないことです。

    それぞれは原因を考えるための「手掛かり」です。

    カビ調査で確認したい3つのポイント

    専門的なカビ調査では、大きく次の3点を考えます。

    ①どこに発生しているのか

    見えているカビだけではなく、その周辺や隣接する場所、必要に応じて壁内・床下・天井裏なども確認します。

    ②なぜ発生した可能性があるのか

    湿度、結露、換気、水分、漏水、雨水の侵入、建物構造など、カビが発生しやすい環境になった背景を確認します。

    ③どのような追加調査が必要なのか

    目視だけで判断できない場合には、含水率測定、ファイバースコープによる確認、真菌検査などを検討します。

    この3つを整理することで、単に「カビがあります」という状態確認から一歩進み、**「では、どのような対策を考えるべきなのか」**につなげることができます。

    カビ問題は「取る」から始めるとは限らない

    カビを発見すると、すぐに除去したくなるのは自然なことです。

    しかし、同じ場所で何度もカビが発生している、カビ臭が消えない、壁の中や床下が気になる、新築・リフォーム後なのにカビが発生した、といった場合には、除去する前に一度状況を整理することが重要です。

    特に原因が分からないカビ問題では、

    「どうやって取るか」より先に、「なぜ発生したのか」を調べる。

    これが、MIST工法®カビバスターズ本部がカビ調査を重視する理由です。

    そして次に重要になるのが、**「専門的なカビ調査では、実際に何を調べるのか」**です。

    次章では、目視確認から温湿度、建材の含水率、ファイバースコープによる壁内確認、カビ臭、真菌検査へと、カビ調査の具体的な内容を順番に解説していきます。

    専門的なカビ調査では何を調べる?

    目視だけでは分からないカビ問題を、温湿度・含水率・壁内・カビ臭など複数の情報から確認する

    専門的なカビ調査では、単に「カビがあるか、ないか」を見るだけではありません。

    重要なのは、カビがどこに発生しているのか、なぜその場所で発生した可能性があるのか、さらに目に見えない場所まで確認する必要があるのかを整理していくことです。

    そのため、現場では一つの方法だけで判断するのではなく、目視確認、温度や湿度、建材の含水率、壁内部の状態、カビ臭の有無など、複数の情報を組み合わせて考えていきます。

    たとえば、壁にカビが見えていても、その原因が室内の湿度なのか、壁内結露なのか、雨漏りや漏水なのかは、見た目だけでは分かりません。

    つまり、カビ調査は「黒い汚れを見つける作業」ではなく、建物の中で何が起きているのかを一つずつ確認する作業なのです。

    まずは目視で発生範囲を確認する

    カビ調査の最初の基本は、目視による確認です。

    どの場所にカビが見えているのか、どの程度広がっているのか、同じ部屋の別の場所にも似た症状がないかなどを確認します。

    特に見ることが多いのは、次のような場所です。

    ・外壁に面した壁
    ・窓やサッシの周辺
    ・押入れやクローゼット
    ・家具の裏側
    ・天井の角
    ・床下につながる部分
    ・水まわりの周辺
    ・エアコンや換気設備の近く

    ただし、ここで大切なのは、目視確認だけで原因を決めつけないことです。

    表面にカビが見えていても、その裏側や周辺で水分の問題が起きている可能性があります。

    逆に、見た目ではほとんど分からなくても、カビ臭が強い場合には、壁内や床下など見えない場所に原因が隠れていることも考えられます。

    温度と湿度からカビが発生しやすい環境を考える

    カビは水分の影響を大きく受けます。

    そのため、室内の温度や湿度を確認することは、カビ調査の基本の一つです。

    特に、長時間にわたって湿度が高い状態が続いていないか、冷たい壁面で結露が起きやすくなっていないか、換気が十分に行われているかなどを確認します。

    ただし、ここでも注意が必要です。

    「湿度が高いからカビが生えた」と単純に断定できるわけではありません。

    室内の湿度がそれほど高くなくても、壁の一部分だけが冷えて表面結露が起きている場合もあります。

    また、壁の中に水分が残っている場合には、室内の湿度だけを見ても原因にたどり着けないことがあります。

    そのため、温度・湿度はあくまでカビが発生した環境を考えるための一つの手掛かりとして見ていきます。

    建材の含水率を確認する

    MIST工法®カビバスターズ本部では、必要に応じて建材の含水率を確認します。

    含水率とは、簡単に言えば壁や木材などが、どのくらい水分を含んでいるかを見るための数値です。

    見た目が乾いているように見えても、周辺と比べて水分が多い場所が見つかることがあります。

    たとえば、壁の一部分だけ含水率が高い場合には、結露、漏水、雨水の侵入、過去の水濡れなど、さまざまな可能性を考えるきっかけになります。

    ただし、含水率の数字だけで「原因は漏水です」などと断定することはできません。

    建材の種類や測定場所、周辺との比較、建物の構造なども含めて判断する必要があります。

    含水率測定は、例えるなら建物の中に水分の偏りがないかを探すためのセンサーのようなものです。

    目では分からない変化を確認することで、次にどこを詳しく調べるべきかを考えやすくなります。

    ファイバースコープで壁内部を確認することもある

    カビ臭がするのにカビが見つからない場合や、壁の内部に問題が疑われる場合には、ファイバースコープを使って確認することがあります。

    ファイバースコープとは、細いカメラを使って、普段は見ることのできない壁の内部などを確認するための機器です。

    建物の条件によっては、小さな確認箇所から壁の内部を観察できる場合があります。

    これにより、

    ・壁の中に変色がないか
    ・水濡れの痕跡がないか
    ・断熱材周辺に異常がないか
    ・内部にカビが疑われる状態がないか

    といった点を確認するための情報が得られます。

    ただし、ファイバースコープだけですべての壁内状況を確認できるわけではありません。

    カメラで見える範囲には限界があるため、含水率や周辺状況、必要に応じた真菌検査などと組み合わせて考えることが重要です。

    カビ臭も重要な調査の手掛かり

    「カビは見えないのに、部屋に入ると独特のにおいがする」

    このような相談も少なくありません。

    カビ臭は、目に見えない場所を調べるきっかけになることがあります。

    たとえば、

    ・壁の中
    ・床下
    ・天井裏
    ・押入れの奥
    ・家具の裏
    ・エアコン周辺

    など、普段見えない場所に原因が隠れている可能性も考えられます。

    ただし、においだけで「ここにカビがある」と断定することはできません。

    建材のにおい、排水、湿気、その他の臭気と区別する必要があるため、カビ臭も他の情報と合わせて確認していきます。

    カビ調査では一つの結果だけで判断しない

    専門的なカビ調査で最も大切なのは、一つの測定結果だけを見て原因を決めつけないことです。

    目視、温湿度、含水率、壁内の状態、カビ臭など、それぞれには得意なことと限界があります。

    だからこそ、

    目で見る
    ↓
    水分の状態を見る
    ↓
    必要に応じて壁の中を見る
    ↓
    周辺環境を確認する
    ↓
    必要なら真菌検査を行う

    というように、複数の情報を組み合わせて判断していきます。

    カビ問題は、表面だけを見ていると原因を見落とすことがあります。

    「見えているカビ」だけではなく、「その周りで何が起きているのか」を確認すること。

    これが、専門的なカビ調査で大切にしたい考え方です。

    そして、建物側の状態と合わせて重要になるのが、真菌そのものの状況を確認する検査です。

    次章では、「真菌(カビ菌)検査とは何か」「落下菌検査・付着菌検査・浮遊菌検査で何が分かるのか」を分かりやすく解説します。

    真菌(カビ菌)検査とは?

    見た目だけでは分からないカビの状態を、落下菌・付着菌・浮遊菌などの検査から確認する

    カビ問題を調べるとき、目視や含水率、壁内確認と並んで重要になるのが、真菌(カビ菌)検査です。

    真菌検査とは、室内や建材の表面などに存在するカビについて、採取・培養などを行い、どの程度の真菌が確認されるのかを調べる方法です。

    カビは、目に見えている部分だけがすべてではありません。

    表面に黒や白、緑色のカビが見えている場合もあれば、見た目ではほとんど分からなくても、室内環境中にカビの胞子が存在していることもあります。

    そのため、カビ調査では「見えるかどうか」だけではなく、必要に応じて検査という客観的な情報を加えることが重要です。

    真菌検査で分かること

    真菌検査を行うことで、採取した場所や空間において、どの程度の真菌が確認されたのかを把握するための情報が得られます。

    ただし、ここで注意したいのは、真菌検査だけでカビの発生原因まで特定できるわけではないということです。

    例えば、室内から多くの真菌が確認されたとしても、

    ・結露が原因なのか
    ・漏水が原因なのか
    ・壁内にカビがあるのか
    ・収納内部から影響しているのか
    ・空調設備など別の場所が関係しているのか

    といった原因までは、検査結果だけでは判断できません。

    そのため、真菌検査は目視、含水率、温湿度、壁内調査などと組み合わせて見ることが重要です。

    落下菌検査とは

    落下菌検査は、一定時間シャーレなどの培地を室内に開放し、空気中から自然に落下してくる微生物を採取する方法です。

    比較的シンプルな方法で、室内環境にどのような真菌が落下している可能性があるのかを確認するための一つの手段として使われます。

    ただし、落下菌検査は空気中の真菌をすべて定量的に測定する方法ではありません。

    空気の流れや採取時間、設置場所などによって結果が変わるため、結果だけを見て「この部屋は安全」「危険」と単純に判断するものではありません。

    あくまで、室内環境を考えるための一つの情報として使用します。

    付着菌検査とは

    付着菌検査は、壁や天井、家具、建材など、実際にカビが疑われる表面から検体を採取して確認する方法です。

    例えば、

    ・壁紙の黒ずみ
    ・木材表面
    ・収納内部
    ・床下の建材
    ・天井や壁のシミ

    など、カビが疑われる場所を対象に行います。

    見た目だけでは、黒ずみが本当にカビなのか、それとも汚れや変色なのか判断しにくいことがあります。

    そのような場合に、付着菌検査を行うことで、真菌が確認されるかどうかを調べるための材料になります。

    浮遊菌検査とは

    浮遊菌検査は、専用の機器を使って一定量の空気を採取し、空気中に浮遊している真菌を調べる方法です。

    落下菌検査が自然に落下する菌を採取するのに対し、浮遊菌検査では一定量の空気を取り込むため、空気中の状態をより定量的に確認しやすいという特徴があります。

    例えば、

    ・カビ臭があるが発生場所が見えない
    ・施工前後の室内環境を比較したい
    ・室内と屋外の真菌状況を比較したい
    ・施設内の空気環境を確認したい

    といったケースで検討されることがあります。

    CFUとは何を表す数字?

    真菌検査では、CFUという言葉が使われることがあります。

    CFUは「Colony Forming Unit」の略で、日本語では一般的にコロニー形成単位と呼ばれます。

    簡単に言えば、培養したときに確認された微生物の集落、つまりコロニーの数を表すための単位です。

    例えば、培地上に複数のコロニーが形成された場合、その数を数えることで、採取した試料中にどの程度の微生物が存在していたかを考えるための情報になります。

    ただし、CFUの数字は採取方法や培養条件、採取場所などによって変わります。

    そのため、数字だけを見て単純に良し悪しを判断するのではなく、調査条件と合わせて評価することが重要です。

    I/O比とは

    浮遊菌検査などでは、室内と屋外の真菌数を比較することがあります。

    このときに使われる考え方の一つが、I/O比です。

    IはIndoor、つまり室内。
    OはOutdoor、つまり屋外を意味します。

    室内の測定結果を屋外と比較することで、室内環境に何らかの影響源がある可能性を考えるための情報として使われることがあります。

    ただし、I/O比についても、数値だけでカビ問題の有無や原因を断定できるわけではありません。

    季節、天候、採取場所、換気状況などの影響を受けるため、建物調査や他の検査結果と合わせて考える必要があります。

    真菌検査は「答え」ではなく判断材料の一つ

    真菌検査というと、「検査をすれば原因が全部分かる」と思われることがあります。

    しかし、実際にはそう単純ではありません。

    真菌検査は、カビ問題を調べるうえで非常に有用な情報の一つですが、検査結果はあくまで調査全体の一部です。

    目視で何が見えるのか。

    建材に水分が残っていないか。

    壁内部に異常がないか。

    カビ臭がどこから来ているのか。

    そして、真菌検査ではどのような結果が出ているのか。

    これらを組み合わせて見ることで、より適切に状況を考えることができます。

    MIST工法®カビバスターズ本部では、カビを見た目だけで判断するのではなく、必要に応じて真菌検査を活用しながら、建物側の調査と合わせて原因を考えていくことを重視しています。

    次章では、カビ発生と深く関係する建材の含水率について、「なぜ水分を測るのか」「含水率を見ることで何が分かるのか」を詳しく解説します。

    含水率を調べると何が分かる?

    壁や木材に残る水分を確認し、結露・漏水・雨濡れなどカビ発生の背景を考える

    カビ調査では、目に見えるカビだけではなく、建材にどの程度の水分が含まれているかを確認することがあります。

    このときに使われるのが、含水率という考え方です。

    含水率とは、簡単に言えば、壁や木材などの建材がどのくらい水分を含んでいるかを見るための数値です。

    カビは水分の影響を強く受けるため、建材の水分状態を確認することは、カビが発生した背景を考えるうえで重要な手掛かりになります。

    ただし、含水率を測れば、それだけで原因が確定するわけではありません。

    大切なのは、測定した数値を単独で見るのではなく、周辺の建材との違い、建物の構造、結露や漏水の有無、カビの発生位置などと合わせて判断することです。

    見た目が乾いていても水分が残っていることがある

    壁や木材は、表面だけを見ると乾いているように見えることがあります。

    しかし、内部まで完全に乾燥しているとは限りません。

    例えば、過去に雨漏りや漏水があった場合、表面は乾いていても、建材の内部や壁の奥に水分が残っていることがあります。

    また、結露が繰り返し発生している場所では、目に見える水滴がなくても、建材が周囲より多くの水分を含んでいる場合があります。

    こうした状態は、目視だけでは判断しにくいため、含水率測定が役立つことがあります。

    含水率を見ると「水分の偏り」が分かることがある

    含水率測定で重要なのは、一つの数値だけを見ることではありません。

    例えば、同じ壁の中でも、

    乾いている場所
    ↓
    少し水分が多い場所
    ↓
    さらに数値が高い場所

    というように、場所によって違いが出ることがあります。

    このような水分の偏りを確認することで、「なぜこの場所だけカビが発生しているのか」を考えるための手掛かりになります。

    例えば、窓の下だけ数値が高い場合、結露や雨水の影響がないかを確認する必要があるかもしれません。

    また、天井付近の一部だけ数値が高い場合には、上階からの漏水や屋根からの雨水なども候補として考えることがあります。

    もちろん、これらはあくまで可能性です。

    含水率だけで原因を断定するのではなく、周辺状況を確認しながら絞り込んでいくことが重要です。

    結露・漏水・雨濡れを考える手掛かりになる

    カビ問題の背景には、さまざまな水分要因があります。

    例えば、

    ・室内外の温度差による結露
    ・配管などからの漏水
    ・屋根や外壁からの雨水侵入
    ・建築中や改修工事中の雨濡れ
    ・水害や浸水
    ・浴室や水まわりからの湿気

    などです。

    こうした水分が建材に残ると、カビが発生しやすい環境につながる場合があります。

    そのため、カビが繰り返し発生している場所では、「表面の湿度が高いか」だけではなく、建材そのものに水分が残っていないかを見ることも重要です。

    含水率は「建物の水分マップ」を作るようなもの

    含水率測定を分かりやすく例えると、建物の中の水分マップを作る作業に近いと考えることができます。

    一か所だけ測って終わるのではなく、周辺の複数箇所を比較することで、「どこに水分が集中しているのか」を確認しやすくなります。

    水分が多い場所が見つかれば、その周辺に、

    ・結露しやすい構造がないか
    ・配管が通っていないか
    ・外壁や屋根から水が入る可能性がないか
    ・壁内の確認が必要ではないか

    といった次の調査につなげることができます。

    つまり、含水率測定は、原因を直接「答える」検査ではなく、次にどこを詳しく確認すべきかを考えるための重要な手掛かりなのです。

    建材の種類によって数値の見方は変わる

    含水率を確認するときには、建材の種類にも注意が必要です。

    木材、石膏ボード、コンクリートなどでは、水分の含み方や測定機器の特性が異なります。

    また、使用する測定器や測定方法によっても結果の見え方が変わることがあります。

    そのため、「この数値を超えたら必ずカビが生える」と単純に判断することは適切ではありません。

    重要なのは、絶対値だけではなく、

    ・同じ建材の別の場所と比べてどうか
    ・過去の水濡れの痕跡がないか
    ・カビが発生している位置と一致しているか
    ・他の調査結果と整合しているか

    といった点を総合的に見ることです。

    含水率が高い場所は、原因ではなく「結果」の場合もある

    もう一つ注意したいのが、含水率が高い場所そのものが水分の侵入口とは限らないということです。

    水は、建材の中や構造体を伝って移動することがあります。

    例えば、上から入った水が壁内部を通り、少し離れた場所で数値として現れることも考えられます。

    つまり、数値が高い場所を見つけたからといって、そこだけを修繕すればよいとは限りません。

    水が「どこから来たのか」を追う視点が必要です。

    MIST工法®カビバスターズ本部が含水率を見る理由

    MIST工法®カビバスターズ本部では、カビ問題を単なる表面の汚れとしてではなく、建物の中で起きている水分問題とセットで考えることを重視しています。

    カビを除去しても、水分の原因が残ったままであれば、同じ場所で再び問題が起きる可能性があります。

    そのため、

    カビの発生位置を確認する
    ↓
    周辺の含水率を確認する
    ↓
    水分の偏りを見る
    ↓
    必要に応じて壁内や床下を確認する
    ↓
    真菌検査など他の情報と組み合わせる

    という流れで、原因を一つずつ考えていくことが重要です。

    カビを見つけたときに、「何を使って取るか」だけではなく、**「この建材はなぜ湿っているのか」**という視点を持つことで、より本質的な対策につなげやすくなります。

    次章では、目に見えない場所でカビが疑われるときに重要となる、壁の中のカビをどのように調べるのかについて解説します。

    壁の中のカビはどうやって調べる?

    カビが見えないのに臭う、同じ場所に繰り返す。そんなときはファイバースコープや含水率から壁内を確認する

    「カビ臭がするのに、どこを見てもカビが見つからない」

    「壁紙を掃除しても、同じ場所に何度もカビが出てくる」

    このような場合、表面だけではなく、壁の中で何が起きているのかを確認する必要があることがあります。

    住宅や施設の壁の内部には、断熱材、下地材、配管、木材などがあり、普段は直接見ることができません。

    そのため、壁内で結露や漏水、水分の滞留が起きていても、室内側からすぐに気づけるとは限りません。

    だからこそ、見えない場所のカビを疑う場合には、表面の状態だけではなく、含水率や周辺状況を確認し、必要に応じてファイバースコープを使った壁内調査を行います。

    壁の中にカビがあるかは、見た目だけでは判断できない

    壁の表面にカビが見えている場合でも、そのカビが表面だけの問題なのか、壁の内部にも影響が広がっているのかは、外から見ただけでは分からないことがあります。

    反対に、壁紙にはほとんど異常が見られなくても、内部の建材が湿っているケースも考えられます。

    特に注意したいのは、次のような場合です。

    ・同じ場所に繰り返しカビが出る
    ・壁紙の一部だけ変色している
    ・壁に触れると冷たさや湿っぽさを感じる
    ・室内にカビ臭がある
    ・過去に雨漏りや漏水があった
    ・新築やリフォーム後にカビが発生した
    ・家具を動かしたら壁面に広いカビがあった

    こうした場合には、壁の表面だけを掃除して終わるのではなく、その奥に水分やカビの原因が隠れていないかを確認する視点が重要です。

    ファイバースコープ調査とは

    壁内を確認する方法の一つが、ファイバースコープ調査です。

    ファイバースコープとは、細いケーブルの先端に小型カメラが付いた機器で、普段は見ることのできない狭い場所を確認するために使います。

    建物の構造や確認場所によっては、小さな開口部や既存の隙間などからカメラを入れ、壁の内部を観察できる場合があります。

    確認するポイントとしては、

    ・壁内部の変色
    ・水濡れの痕跡
    ・断熱材の状態
    ・下地材の異常
    ・カビが疑われる付着物
    ・結露が起きていそうな状態

    などがあります。

    ただし、ファイバースコープを入れれば壁の中すべてを見られるわけではありません。

    カメラが届く範囲や角度には限界があるため、壁内調査も一つの情報として他の調査結果と組み合わせて考えることが必要です。

    壁を壊さずに分かること、分からないこと

    壁内調査というと、「壁を壊さなければ確認できない」と思われる方もいるかもしれません。

    実際には、建物の条件によっては、ファイバースコープなどを使うことで、壁を大きく解体せずに内部の一部を確認できる場合があります。

    これは大きなメリットです。

    一方で、壁を壊さずに確認できる範囲には限界もあります。

    例えば、内部の一部分しかカメラで確認できない場合、その場所に異常が見えなかったからといって、壁内全体に問題がないとは言い切れません。

    そのため、

    目視
    ↓
    含水率
    ↓
    ファイバースコープ
    ↓
    必要に応じて真菌検査
    ↓
    必要なら追加調査

    というように、段階的に確認していくことが重要です。

    含水率と壁内調査を組み合わせる

    壁の中を調べるとき、含水率測定は重要な手掛かりになります。

    例えば、壁面の複数箇所を測定して、一部分だけ水分量が高い傾向が見つかったとします。

    その場合、その周辺を重点的に確認することで、壁内調査の場所を絞り込みやすくなります。

    つまり、含水率測定は、「どこを見るべきか」を考えるための地図のような役割を果たします。

    ファイバースコープだけを使うのではなく、

    ・カビがどこに出ているか
    ・含水率がどこで高いか
    ・カビ臭がどの位置で強いか
    ・過去に漏水や雨漏りがなかったか

    といった情報を重ねることで、より効率的に原因を考えることができます。

    壁内結露が関係している場合もある

    壁の中でカビが発生する原因の一つとして考えられるのが、壁内結露です。

    壁内結露とは、壁の内部で温度差などによって水蒸気が結露し、水分が発生する現象です。

    室内の表面に水滴が見えなくても、壁の中で結露が起きている場合があります。

    特に、断熱や気密、換気、外気との温度差など複数の条件が重なると、壁内部に湿気が滞留することがあります。

    ただし、壁内にカビがあるからといって、すべてが壁内結露によるものとは限りません。

    雨漏り、漏水、施工時の水濡れなど、別の原因も考えられるため、建物全体の状況を確認する必要があります。

    漏水や雨水が壁の中を移動していることもある

    壁内の水分問題で注意したいのは、カビが出ている場所と水の侵入口が同じとは限らないことです。

    例えば、屋根や外壁から侵入した雨水が、壁内部を伝って下へ移動することがあります。

    配管からの漏水でも、漏れている場所とは少し離れた位置にシミやカビが現れることがあります。

    そのため、壁にカビが出ている場所だけを見て、「ここが原因」と判断するのは危険です。

    重要なのは、

    「水はどこから入ったのか」

    「どこを通ってきたのか」

    「どこに滞留しているのか」

    という流れで考えることです。

    カビ臭が壁の中から来ている可能性を考える

    壁内調査を検討するきっかけとして多いのが、カビ臭です。

    部屋に入った瞬間にカビのような臭いがするのに、壁や床には目立ったカビがない。

    このようなケースでは、壁内、床下、天井裏、収納内部などの見えない場所も候補として考えます。

    ただし、臭いだけでカビの場所を特定することはできません。

    そのため、

    臭いが強い位置
    ↓
    周辺の含水率
    ↓
    壁や床の状態
    ↓
    ファイバースコープ
    ↓
    必要に応じて真菌検査

    という順番で、情報を重ねながら確認していくことが大切です。

    壁内調査は「見えないカビ」を決めつけるためのものではない

    壁の中のカビ調査で最も大切なのは、最初から「壁内にカビがある」と決めつけないことです。

    調査とは、原因を断定するために都合のよい証拠を探すことではありません。

    可能性を一つずつ確認し、違うものは除外していく作業です。

    MIST工法®カビバスターズ本部では、目視、含水率、ファイバースコープ、真菌検査などの情報を組み合わせながら、見えているカビだけではなく、その背景にある建物の状態を確認することを重視しています。

    壁の表面を何度きれいにしても同じ場所にカビが戻ってくる場合、問題は表面だけではないかもしれません。

    そんなときこそ、「壁の中で何が起きているのか」まで確認することが、原因を考えるための重要な一歩になります。

    次章では、どのような状況になったら専門的なカビ調査を検討した方がよいのか、**「カビ調査を検討した方がよいケース」**を具体的に解説します。

    カビ調査を検討した方がよいケース

    繰り返すカビ・原因不明のカビ臭・新築後の発生など、除去する前に調べた方がよい代表的な状況

    カビが見つかったからといって、すべてのケースで専門的な調査が必要になるわけではありません。

    例えば、浴室の目地にごく小さなカビが発生していて、原因が日常的な湿気だと考えられる場合には、まず換気や清掃など、自分でできる対策から始められることもあります。

    一方で、**「なぜ発生しているのか分からない」「掃除しても戻ってくる」「見えない場所が気になる」**という場合には、表面のカビ取りだけで終わらせず、原因を調べることを検討した方がよいケースがあります。

    特に、建物側の水分や壁内、床下、漏水などが関係している場合は、目に見える部分だけでは判断できません。

    ここでは、カビ調査を検討する代表的なケースを紹介します。

    同じ場所に何度もカビが発生する

    最も分かりやすいサインの一つが、同じ場所に繰り返しカビが発生することです。

    掃除して一度きれいになっても、しばらくすると同じ壁、同じ天井、同じ収納内部に再びカビが現れる。

    この場合、表面のカビだけではなく、その場所に継続的な湿気や水分が供給されている可能性を考える必要があります。

    例えば、

    ・結露が繰り返している
    ・家具の裏で空気が滞留している
    ・壁内部で湿気がこもっている
    ・漏水が続いている
    ・雨水が侵入している

    といった背景が考えられます。

    繰り返すカビは、「除去方法が悪かった」とは限りません。

    発生しやすい環境そのものが残っている可能性があるため、原因側を確認することが重要です。

    カビ臭がするのに発生場所が分からない

    「部屋に入るとカビ臭がするけれど、見えるところにはカビがない」

    このようなケースも、調査を検討する目安の一つです。

    臭いの原因がカビとは限りませんが、壁内、床下、天井裏、収納内部、家具の裏など、普段見えない場所に問題がある場合も考えられます。

    特に、

    ・掃除をしても臭いが残る
    ・特定の部屋だけ臭う
    ・雨の日や湿度が高い日に臭いが強くなる
    ・エアコンを動かすと臭いが気になる

    といった場合には、発生場所を絞り込む調査が役立つことがあります。

    目視だけでは分からないため、含水率、ファイバースコープ、真菌検査などを必要に応じて組み合わせて確認していきます。

    新築・リフォーム後にカビが発生した

    新築住宅やリフォーム後の建物でカビが発生した場合、「新しい家なのに、なぜ?」と不安になる方も多いでしょう。

    この場合も、原因を決めつけずに調査することが大切です。

    考えられる要因には、

    ・建築中の雨濡れ
    ・建材内部に残った水分
    ・断熱や気密、換気との関係
    ・結露
    ・配管などからの漏水
    ・生活開始後の湿気

    など、複数の可能性があります。

    新築だからといって、カビの原因が一つに決まるわけではありません。

    だからこそ、発生場所と水分の状態を確認し、建物側の要因を整理することが重要です。

    床下・屋根裏・壁内のカビが疑われる

    カビが見えていなくても、

    ・床下からカビ臭がする
    ・畳や床が湿っぽい
    ・屋根裏に結露跡がある
    ・壁の一部だけ何度も変色する
    ・収納の奥が強く臭う

    といった場合には、見えない空間の調査を検討することがあります。

    床下や屋根裏、壁内は日常生活では確認しにくいため、問題が進行していても気づきにくい場所です。

    また、建物の構造によっては、湿気が一部に集中することもあります。

    そのため、表面だけではなく、建物内部のどの位置に水分やカビの可能性があるのかを確認する視点が必要になります。

    雨漏り・漏水・浸水の後

    雨漏りや漏水、浸水が起きた後は、カビ調査を検討する重要なタイミングです。

    水が目に見えている間は問題に気づきやすいのですが、水が引いた後は「乾いたから大丈夫」と思ってしまうことがあります。

    しかし、表面が乾いていても、壁内や床下、建材内部に水分が残っている場合があります。

    例えば、

    ・屋根からの雨漏り
    ・配管からの漏水
    ・上階からの水漏れ
    ・台風や豪雨による浸水
    ・給排水設備のトラブル

    などがあった場合には、目視だけでなく、建材の含水率なども確認することで、残っている水分の手掛かりを得られることがあります。

    カビが目立つ前の段階でも、水分が長く残る環境を作らないことが重要です。

    除去する前に現在の状態を記録したい

    住宅トラブルや賃貸物件、施設管理などでは、カビを除去する前に現状を確認しておくことが重要な場合があります。

    例えば、

    ・新築住宅で施工会社と状況を共有したい
    ・賃貸住宅で貸主と借主の双方が状態を確認したい
    ・施設内で発生範囲を把握したい
    ・施工前後の状態を比較したい

    といったケースです。

    除去してしまった後では、もともとどの範囲にカビがあったのか分からなくなることがあります。

    そのため、必要に応じて写真、含水率、真菌検査などで、施工前の状態を記録しておくことが判断材料になります。

    小さなカビでも「原因が分からない」なら調査の価値がある

    カビ調査を検討する目安は、カビの大きさだけではありません。

    広範囲だから調査が必要、小さいから調査不要、と単純には分けられません。

    たとえ小さな範囲でも、

    ・何度も同じ位置に出る
    ・原因が分からない
    ・水漏れが疑われる
    ・壁の中が気になる

    という場合には、その小さなカビが建物内部の問題を知らせるサインになっている可能性もあります。

    反対に、原因が明確で限定的なカビであれば、まず日常的な対策を見直すことが適切な場合もあります。

    重要なのは、見た目の大きさではなく、なぜ発生しているのか説明できるかどうかです。

    専門家に相談する目安は「原因が見えない」とき

    カビ調査を検討するか迷ったら、次の3点を一つの目安にしてください。

    ①繰り返しているか

    何度掃除しても同じ場所に出る場合は、原因が残っている可能性があります。

    ②見えない場所が疑われるか

    カビ臭や壁内部、床下など、目視だけでは確認できない場合は専門調査が役立つことがあります。

    ③水分トラブルが関係していないか

    雨漏り、漏水、浸水、結露などが疑われる場合には、含水率などを含めた確認が重要です。

    MIST工法®カビバスターズ本部では、カビ問題を見た目の大きさだけで判断せず、発生を繰り返す理由や建物内部の水分状態まで考えることを重視しています。

    「取っても戻る」「臭うけれど見つからない」「なぜ発生したのか説明できない」。

    そのようなときは、除去を繰り返す前に、一度原因を調べるという考え方も必要です。

    次章では、カビ調査で原因を考える際に特に重要な、「カビが出た場所=原因の場所とは限らない」という視点や、水分の経路、建物構造までどう考えるのかを詳しく解説します。

    カビ調査で原因を考えるときの重要な視点

    「カビがある場所=原因の場所」とは限らない。水分の経路・建物構造・複数の調査結果から原因を絞り込む

    カビ調査で重要なのは、カビが発生している場所だけを見て原因を決めつけないことです。

    たとえば、壁の下側にカビが出ているからといって、必ずしもその真裏から水が入っているとは限りません。

    雨水や漏水、結露による水分は、建物の内部を移動することがあります。

    そのため、カビ調査では、

    「どこにカビがあるか」

    だけではなく、

    「水分はどこから来たのか」
    「どこを通っているのか」
    「なぜその場所に湿気が集中したのか」

    まで考えることが重要です。

    カビがある場所と原因の場所は同じとは限らない

    カビが見つかると、多くの場合、その場所だけに注目してしまいます。

    しかし、建物の中では水分が思っている以上に広がることがあります。

    例えば、上部から侵入した雨水が壁内部を伝って下へ移動し、少し離れた位置にシミやカビとして現れることがあります。

    また、配管からの漏水でも、漏れている場所とカビが見えている場所が一致しないことがあります。

    そのため、カビが出ている部分だけを見て、

    「ここが原因です」

    と判断するのは適切ではありません。

    カビは、原因そのものではなく、水分や湿気の問題が表面に現れた結果である可能性があります。

    水分がどこから来たのかを考える

    カビ調査では、水分の経路を考えることが非常に重要です。

    代表的な水分の要因には、

    ・室内外の温度差による結露
    ・壁内結露
    ・屋根や外壁からの雨水侵入
    ・給排水管からの漏水
    ・建築中の雨濡れ
    ・水害や浸水
    ・浴室やキッチンなどから発生する湿気

    などがあります。

    同じカビでも、原因が違えば必要な対策も変わります。

    例えば、結露が原因なら温度差や換気、断熱などを確認する必要があります。

    雨漏りなら、雨水がどこから侵入しているのかを確認する必要があります。

    漏水なら、配管や設備側の確認が必要になる場合があります。

    つまり、カビだけを見て対策を決めるのではなく、カビが発生するまでに水分がどのように動いたのかを考えることが重要なのです。

    建物の構造によってカビの発生しやすい場所は変わる

    カビの発生には、建物の構造も関係します。

    木造、鉄骨造、RC造では、壁や床、断熱材などの構成が異なります。

    また、同じ木造住宅でも、

    ・床断熱
    ・基礎断熱
    ・外断熱
    ・内断熱
    ・高気密高断熱住宅
    ・全館空調住宅

    など、建物のつくりによって湿気の動き方が変わります。

    さらに、家具の配置や収納の使い方、換気設備の状態なども影響します。

    そのため、カビ調査では単にカビの位置を見るだけではなく、その建物がどのような構造になっているのかを確認することも大切です。

    一つの測定結果だけで原因を断定しない

    カビ調査では、含水率、温湿度、ファイバースコープ、真菌検査など、さまざまな方法を使うことがあります。

    しかし、どの調査方法にも限界があります。

    例えば、含水率が高い場所が見つかったとしても、それだけで漏水と断定することはできません。

    ファイバースコープでカビのような変色が見えたとしても、それだけで真菌だと断定できない場合があります。

    また、真菌検査で菌が確認されても、その結果だけで建物側の原因まで特定できるわけではありません。

    だからこそ、

    目視
    ↓
    温度・湿度
    ↓
    含水率
    ↓
    壁内確認
    ↓
    真菌検査
    ↓
    建物構造や過去の水分トラブル

    といった複数の情報を組み合わせて判断することが重要です。

    カビ調査は「点」ではなく「線」で考える

    カビ調査を分かりやすく例えるなら、地図に点を打つ作業ではなく、その点を線でつなぐ作業に近いものです。

    カビがある場所。

    含水率が高い場所。

    カビ臭が強い場所。

    壁内で異常が見つかった場所。

    真菌検査で変化が確認された場所。

    こうした情報を一つずつ重ねていくことで、初めて「建物の中で何が起きているのか」が見えてきます。

    一つだけの情報では判断できなくても、複数の情報が同じ方向を示せば、原因を考えるための精度は上がります。

    原因を決めつけないことも専門調査の重要な姿勢

    カビ調査では、最初から原因を決めてしまわないことも重要です。

    例えば、

    「北側の壁だから結露だろう」

    「新築だから建築中の雨濡れだろう」

    「天井のカビだから雨漏りだろう」

    と、状況だけを見て判断してしまうと、別の原因を見落とす可能性があります。

    専門的な調査では、複数の可能性を考えながら、一つずつ確認していきます。

    原因を探すというより、可能性を整理し、確認できる情報を積み重ねていくという考え方が重要です。

    MIST工法®カビバスターズ本部が重視する調査の考え方

    MIST工法®カビバスターズ本部では、カビ問題を「見えている黒ずみ」だけで判断しないことを重視しています。

    なぜなら、カビは建物の水分問題や湿気環境が表面に現れたサインである場合があるからです。

    カビの発生位置だけを見るのではなく、

    ・どこに水分があるか
    ・水分はどこから来たか
    ・壁や床の中はどうなっているか
    ・建物構造に問題がないか
    ・真菌検査ではどのような結果が出ているか

    といった情報を組み合わせることで、より適切な対策につなげやすくなります。

    「カビを見つける」のが調査のゴールではありません。

    そのカビが、なぜそこに発生したのかを考え、次に何を確認し、どのような対策を検討すべきか整理すること。

    これが、カビ調査の本来の役割です。

    次章では、こうした考え方を踏まえて、カビ調査を依頼する業者を選ぶときに、どのような点を確認すればよいのかを詳しく解説します。

    カビ調査を依頼する業者を選ぶポイント

    「カビを取れるか」だけではなく、原因調査・含水率・壁内確認・真菌検査まで説明できるかを確認する

    カビ調査を専門業者へ依頼するとき、料金だけで選ぶのはおすすめできません。

    なぜなら、カビ問題では**「除去できること」と「原因を調べられること」は別の能力**だからです。

    見えているカビをきれいにする技術があっても、なぜ発生したのか、建材に水分が残っていないか、壁の中に問題がないか、真菌検査が必要かまで確認できるとは限りません。

    特に、何度もカビが再発している場合や、カビ臭だけが残る場合、新築・リフォーム後のカビ、床下や壁内のカビが疑われる場合には、**「どのような調査ができる業者なのか」**を確認することが重要です。

    除去方法だけを説明していないか

    最初に確認したいのは、相談したときに業者が何を説明するかです。

    「この薬剤で取れます」

    「この方法で除去できます」

    という説明だけで終わる場合、カビが発生した原因まで十分に確認していない可能性があります。

    もちろん、除去方法の説明も重要です。

    しかし、それと同時に、

    ・なぜこの場所にカビが出たのか
    ・湿気や水分の原因は何か
    ・同じ場所に再発する可能性はないか
    ・見えない場所も確認する必要がないか

    といった点まで説明してくれるかを見ることが大切です。

    カビ問題で本当に必要なのは、「どう取るか」だけではなく、「なぜ発生したか」まで考えることです。

    含水率を確認できるか

    建物のカビ問題では、水分の状態を確認できるかどうかも重要なポイントです。

    壁や木材、床などに水分が残っている場合、表面だけをきれいにしても、再発につながることがあります。

    そのため、必要に応じて建材の含水率を測定できる業者であれば、目視だけでは分からない水分の偏りを確認する手掛かりになります。

    ただし、含水率測定は数値を出せばよいわけではありません。

    重要なのは、

    ・どこを測るのか
    ・周辺と比較してどうか
    ・建材の種類は何か
    ・他の調査結果とどうつながるのか

    まで説明できることです。

    数値だけを示して「高いから漏水です」と断定するのではなく、他の情報と組み合わせて考える姿勢が求められます。

    壁内・床下など見えない場所も確認できるか

    カビ臭があるのに発生場所が分からない場合や、同じ壁でカビを繰り返している場合には、壁内や床下など見えない部分の確認が必要になることがあります。

    そのため、

    ・ファイバースコープを使った壁内確認
    ・床下の状態確認
    ・天井裏の確認
    ・収納内部や家具裏の確認

    など、表面以外も調査できるかを確認するとよいでしょう。

    特に重要なのは、「見えないから分からない」で終わらず、どこまで確認できるかを説明してくれることです。

    もちろん、建物の構造によっては簡単に確認できない場所もあります。

    その場合でも、「この範囲までは確認できる」「ここから先は追加調査が必要」と限界まで説明してくれる業者の方が信頼しやすいと言えます。

    必要に応じて真菌検査ができるか

    目視だけではカビの状態を判断しにくい場合には、真菌検査が役立つことがあります。

    例えば、

    ・黒ずみが本当にカビか確認したい
    ・室内の真菌状態を確認したい
    ・カビ臭があるが目立った発生場所がない
    ・施工前後の状態を比較したい

    といった場合です。

    そのため、必要に応じて、

    ・落下菌検査
    ・付着菌検査
    ・浮遊菌検査

    などを提案できるかも確認ポイントになります。

    ただし、真菌検査を行っているだけで十分とは限りません。

    重要なのは、検査結果をどう読み、建物調査とどう組み合わせるかです。

    「菌が出たから危険」「菌が少ないから問題ない」と単純に判断するのではなく、採取場所や方法、建物の状態と合わせて説明してくれるかを見る必要があります。

    調査結果を分かりやすく説明してくれるか

    専門用語をたくさん使うことと、専門性が高いことは同じではありません。

    良い調査業者は、難しい内容でも、依頼者が理解できるように説明します。

    例えば、

    「含水率が高い」

    と言うだけではなく、

    「この壁だけ周囲より水分が多いため、近くに水分の原因がないか追加確認が必要です」

    と説明できるかどうかです。

    また、

    「真菌が検出されました」

    だけではなく、

    「この結果だけでは原因は断定できないため、壁内の状態や水分の有無と合わせて考えます」

    と説明してくれるかも重要です。

    調査の目的は、専門用語を並べることではなく、依頼者が次に何をすべきか判断できる状態にすることです。

    調査と施工を分けて説明できるか

    カビ調査を依頼するときは、「調査」と「施工」を分けて説明してくれるかも確認しましょう。

    調査をしたら必ず施工しなければならない、という流れではなく、

    調査
    ↓
    結果説明
    ↓
    原因の整理
    ↓
    必要な対策を検討
    ↓
    必要に応じて施工

    という順番で説明されることが理想です。

    まず調査結果を理解したうえで、どのような対策が必要なのかを判断できれば、不要な工事や的外れな対策を避けやすくなります。

    特に、原因が分からないまま何度もカビ取りを繰り返している場合には、一度調査に立ち戻ることが重要です。

    「安いか高いか」より、何を調べるかを見る

    カビ調査の料金を比較するときは、金額だけで判断しないようにしましょう。

    一見安く見えても、目視だけなのか、含水率測定を含むのか、壁内確認まで行うのか、真菌検査が含まれるのかで、調査内容は大きく変わります。

    そのため、見積もりを見るときは、

    「いくらか」ではなく、「何を調べるのか」

    を確認することが重要です。

    同じ「カビ調査」という名前でも、実際の内容には差があります。

    カビ調査業者を選ぶときに確認したいこと

    相談時には、次のような内容を確認しておくと安心です。

    【原因調査について】
    カビの発生原因まで調べてもらえるか

    【建物調査について】
    含水率や壁内、床下などの確認が可能か

    【真菌検査について】
    必要に応じて真菌検査を提案できるか

    【説明について】
    調査結果を一般の人にも分かる言葉で説明してもらえるか

    【施工との関係について】
    調査結果を確認したうえで対策を検討できるか

    この5点を確認するだけでも、業者選びの失敗を減らしやすくなります。

    MIST工法®カビバスターズ本部が重視する考え方

    MIST工法®カビバスターズ本部では、カビ問題を単純に「見えているカビを除去するだけの問題」として考えないことを重視しています。

    カビの発生位置だけではなく、

    ・建材に水分がないか
    ・壁内部に異常がないか
    ・結露や漏水などが関係していないか
    ・真菌検査が必要ではないか

    といった情報を確認しながら、原因を考えていくことが大切です。

    特に、何度掃除してもカビが戻ってくる場合や、カビ臭があるのに発生場所が分からない場合には、**「どの薬剤で取るか」より先に、「なぜ発生しているのかを調べられる業者か」**を見ることをおすすめします。

    カビ問題では、調査の質が、その後の対策の方向性を大きく左右します。

    次章では、カビ調査について多く寄せられる疑問をまとめた、**「よくある質問|カビ調査Q&A」**を分かりやすく解説します。

    よくある質問|カビ調査Q&A

    調査は必要?真菌検査で何が分かる?壁を壊すの?カビ調査でよくある疑問に専門家が回答

    カビ調査について相談を受けると、多くの方が似た疑問を持っています。

    「カビが見えているのに、わざわざ調査する必要はあるのか」

    「真菌検査をすれば原因まで分かるのか」

    「壁の中を見るには壊さないといけないのか」

    「カビ臭だけでも調べてもらえるのか」

    こうした疑問を持つのは自然なことです。

    カビ調査は、単に「カビがあるかどうか」を確認するものではありません。発生場所や水分の状態、建物内部の状況、必要に応じた真菌検査などを組み合わせながら、原因を考えるための情報を整理することが目的です。

    ここでは、カビ調査についてよくある質問を分かりやすく解説します。

    Q1.カビが見えているなら、調査をせずに除去してもいいですか?

    小規模で原因が明確なカビであれば、必ずしも専門調査が必要とは限りません。

    例えば、浴室の目地など、湿気が原因と考えやすい場所に限定的なカビが発生している場合には、まず清掃や換気の見直しから始められることがあります。

    一方で、

    ・同じ場所に何度もカビが出る
    ・広い範囲に発生している
    ・カビ臭が残っている
    ・壁内や床下が疑われる
    ・雨漏りや漏水があった
    ・新築やリフォーム後に発生した

    といった場合は、除去する前に原因を調べることを検討した方がよいケースがあります。

    特に、表面だけを除去すると、もともとの発生状況が分からなくなることもあるため、原因が不明な場合は先に記録や調査を行うことが重要です。

    Q2.真菌検査をすれば、カビの原因まで分かりますか?

    真菌検査だけで、建物側の発生原因をすべて特定できるわけではありません。

    真菌検査では、採取した場所や空間について、真菌がどのように確認されるかを見るための情報を得られます。

    しかし、

    ・なぜ湿ったのか
    ・どこから水が入ったのか
    ・壁内結露なのか
    ・漏水なのか
    ・雨水侵入なのか

    といった建物側の原因については、別の調査が必要です。

    そのため、

    真菌検査
    +
    含水率測定
    +
    目視確認
    +
    壁内確認
    +
    建物構造や水分履歴

    などを組み合わせて考えることが重要です。

    真菌検査は非常に重要な情報の一つですが、それだけですべての答えが出る検査ではありません。

    Q3.壁の中のカビを調べるには、壁を壊す必要がありますか?

    必ずしも最初から大きく壁を壊す必要があるとは限りません。

    建物の構造や確認場所によっては、ファイバースコープなどを使って、小さな開口部や既存の隙間から内部を確認できる場合があります。

    また、いきなり壁を開けるのではなく、先に表面の含水率やカビ臭の位置、周辺状況などを確認し、どこを詳しく見るべきかを絞り込むこともあります。

    ただし、ファイバースコープで確認できる範囲には限界があります。

    内部全体の状態を正確に確認する必要がある場合には、建物の状況に応じて追加調査や部分的な開口が必要になることもあります。

    重要なのは、必要以上に壊すのではなく、段階的に確認していくことです。

    Q4.カビ臭だけでも調査できますか?

    カビが目に見えなくても、カビ臭をきっかけに調査するケースはあります。

    例えば、

    ・特定の部屋だけ臭う
    ・押入れや収納の近くで臭いが強い
    ・雨の日に臭いが強くなる
    ・床付近から臭う
    ・エアコンを動かしたときに臭いが気になる

    といった場合です。

    ただし、臭いだけでカビの存在や場所を断定することはできません。

    そのため、

    臭いが強い場所の確認
    ↓
    含水率測定
    ↓
    床下・壁内・天井裏などの確認
    ↓
    必要に応じて真菌検査

    というように、複数の情報から原因候補を絞り込んでいきます。

    Q5.含水率が高ければ、そこが原因ですか?

    必ずしもそうとは限りません。

    含水率が高い場所は、水分問題を考える重要な手掛かりになります。

    しかし、水は建材内部を伝って移動することがあります。

    そのため、数値が高い場所と、水が侵入した場所が一致しない場合もあります。

    例えば、上部から入った雨水が壁の中を伝い、下側で高い数値として現れることも考えられます。

    大切なのは、含水率の数字だけを見るのではなく、どこから水が来た可能性があるのかまで調べることです。

    Q6.カビ調査をしたら、必ず施工を依頼しないといけませんか?

    調査と施工は、分けて考えることが重要です。

    まず現在の状態を確認し、

    ・どこに問題があるのか
    ・何が原因として考えられるのか
    ・追加調査が必要か
    ・どのような対策が必要か

    を整理したうえで、必要な施工を検討するのが基本です。

    調査したから必ず施工する、という考え方ではなく、調査結果をもとに次の対応を判断することが大切です。

    Q7.カビ調査は新築住宅でも必要になることがありますか?

    あります。

    新築住宅でカビが発生した場合でも、原因は一つとは限りません。

    例えば、

    ・建築中の雨濡れ
    ・建材に残った水分
    ・結露
    ・漏水
    ・換気状況
    ・断熱や気密との関係

    など、複数の要因を考える必要があります。

    特に、新築後間もない時期にカビが発生した場合には、すぐに除去してしまうのではなく、発生状況や水分状態を記録しておくことが重要になる場合があります。

    Q8.カビ調査はどのタイミングで依頼すればよいですか?

    一つの目安は、**「原因が自分では説明できないとき」**です。

    例えば、

    ・繰り返す
    ・カビ臭だけが残る
    ・水漏れが疑われる
    ・見えない場所が気になる
    ・広い範囲に発生している
    ・新築や施設で状況を記録したい

    といった場合には、専門調査を検討する意味があります。

    逆に、原因が明確で、ごく限定的なカビであれば、まず自分でできる換気・除湿・清掃から始めることもできます。

    Q9.調査結果で「問題なし」と分かることにも意味はありますか?

    あります。

    カビ調査は、問題を見つけるためだけのものではありません。

    例えば、壁内が心配でも、確認した範囲では水分異常や目立った異常が確認されない場合もあります。

    その結果、「ここは優先的に疑う場所ではなさそうだ」と判断する材料になります。

    つまり、調査は原因を見つけるだけでなく、可能性の低い場所を一つずつ除外していくためにも役立ちます。

    カビ調査で大切なのは「何を調べたか」と「どう判断したか」

    カビ調査では、検査項目が多ければ多いほど良いというわけではありません。

    重要なのは、

    なぜその調査を行ったのか
    その結果から何が分かったのか
    何はまだ分からないのか
    次に何を確認すべきなのか

    が説明できることです。

    MIST工法®カビバスターズ本部では、目に見えるカビだけを判断材料にせず、必要に応じて含水率、壁内確認、真菌検査などを組み合わせながら、建物で起きている問題を整理していくことを重視しています。

    原因が分からないまま除去を繰り返すよりも、まず現在の状態を調べる。

    それが、カビ問題を適切な対策へつなげるための重要な考え方です。

    次章では、ここまで解説してきた内容を整理しながら、カビ調査で最も大切なことと、専門家への相談を検討する目安をまとめます。

    まとめ|カビ問題は「取る前に調べる」が大切

    見えているカビだけで判断せず、原因・水分・壁内・真菌の状態を確認して適切な対策につなげる

    カビを見つけると、多くの方が最初に考えるのは「どうやって取ればいいのか」ということです。

    しかし、住宅や施設のカビ問題では、見えている部分を除去するだけでは不十分なことがあります。

    なぜなら、カビは単なる表面の汚れではなく、建物のどこかで湿気や水分の問題が起きていることを知らせるサインになっている場合があるからです。

    特に、

    ・同じ場所に何度もカビが発生する
    ・カビ臭があるのに発生場所が分からない
    ・雨漏りや漏水の後からカビが気になる
    ・新築やリフォーム後にカビが発生した
    ・壁内や床下、天井裏が気になる

    といった場合には、表面だけを見て原因を決めつけないことが重要です。

    カビ調査で大切なのは「原因を考えるための情報を集めること」

    カビ調査は、単に「カビがあります」と確認するためのものではありません。

    重要なのは、

    カビがどこに発生しているのか
    ↓
    周辺に水分が残っていないか
    ↓
    壁内や床下に問題がないか
    ↓
    建物構造や換気、結露が関係していないか
    ↓
    必要に応じて真菌検査を行う
    ↓
    複数の情報から原因を考える

    という流れです。

    目視だけで分かることもあれば、含水率測定やファイバースコープ、真菌検査を組み合わせなければ分からないこともあります。

    だからこそ、カビ調査では一つの数値や一つの検査だけに頼らず、複数の情報を重ねて判断することが重要になります。

    「カビを取る」と「カビ問題を解決する」は同じではない

    カビ取りによって、表面をきれいにすることはできます。

    しかし、カビが発生した原因そのものが残っていれば、再び同じ場所にカビが発生する可能性があります。

    例えば、壁の内部に水分が残っているのに表面だけを除去しても、水分環境が変わらなければ根本的な対策にはなりません。

    カビ問題を解決するためには、

    除去
    +
    原因確認
    +
    水分対策
    +
    再発防止

    という視点が必要です。

    つまり、カビ取りはゴールではなく、問題解決の一つの工程です。

    真菌検査も「答え」ではなく重要な判断材料

    真菌検査は、目に見えないカビの状態を確認するための重要な方法です。

    落下菌検査、付着菌検査、浮遊菌検査などを活用することで、室内や建材表面の真菌状態を確認するための情報が得られます。

    ただし、真菌検査だけで「なぜカビが発生したのか」まで分かるわけではありません。

    検査結果と、

    ・建材の含水率
    ・壁内の状態
    ・湿度や結露
    ・漏水や雨水の可能性
    ・建物構造

    などを組み合わせることで、より適切に状況を判断しやすくなります。

    原因が分からないときは、除去する前に一度調べる

    カビ問題で迷ったときに、覚えておいていただきたい考え方があります。

    それは、

    「原因が分からないなら、まず調べる」

    ということです。

    見えているカビだけを急いで除去すると、発生範囲や水分状態など、あとから確認したかった情報が失われる場合もあります。

    特に、新築住宅、賃貸住宅、施設、漏水後などでは、施工前の状態を記録しておくことが重要になるケースがあります。

    そのため、原因が不明な場合には、まず現在の状態を確認し、そのうえで必要な対策を考えることが大切です。

    専門家への相談を検討する目安

    次のような場合は、専門的なカビ調査を検討する一つの目安になります。

    【繰り返す場合】
    何度掃除しても同じ場所にカビが発生する

    【カビ臭がある場合】
    カビが見えないのに、部屋や収納からカビ臭がする

    【水分トラブルがある場合】
    雨漏り、漏水、浸水、結露などが疑われる

    【見えない場所が気になる場合】
    壁内、床下、天井裏などにカビがある可能性が気になる

    【新築・リフォーム後の場合】
    施工後間もない時期にカビが発生した

    【施工前後を確認したい場合】
    除去前後の状態を客観的に記録したい

    このようなケースでは、除去する前に一度、原因調査や真菌検査を含めた確認を行うことも選択肢です。

    MIST工法®カビバスターズ本部が大切にしていること

    MIST工法®カビバスターズ本部では、カビを単に「取れば終わり」とは考えていません。

    目視、建材の含水率、壁内の状態、必要に応じた真菌検査などを確認しながら、なぜその場所にカビが発生したのかを考え、適切な対策につなげることを重視しています。

    特に、原因が分からないカビや、繰り返すカビ、見えない場所のカビが疑われる場合には、除去を急ぐ前に調査することが重要です。

    カビ問題は、表面の黒ずみだけを見ると簡単に見えることがあります。

    しかし、本当に見るべきなのは、その奥にある水分や建物の状態です。

    カビを取る前に、なぜ発生したのかを調べる。

    この考え方が、再発を防ぎ、適切なカビ対策へつなげるための第一歩になります。

    原因が分からない場合は、除去を繰り返す前に、MIST工法®カビバスターズ本部へ一度ご相談ください。

    世良 秀雄-カビのプロフェッシャル-

    この記事の著者情報

    24歳からカビ取り事業を始め2026年現在、会社設立から30年以上全国で「カビトラブル」にお悩みのお客様のもとへカビ取り・カビ対策に駆けつけしております。年間施工実績グループ全体で3000件以上.。全国のカビ問題を徹底解決いたします。

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    カビ取り・カビ対策専門業者MIST工法カビバスターズ本部

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